※古い乗車記を他ブログから引っ越しています。写真がありませんが、よろしければご覧ください(by管理人)。
昨年末に富山駅南口に次世代型路面電車(LRT・セントラム)がデビューしました。早く乗りに行きたいと思っていたのですが、日常の生活に追われ、あれよあれよという間に月日が経ってしまいました。3月に入りようやく行ける見込みができましたので、こちらも以前から「乗りたい!」と思っていた富山地方鉄道で第2の人生を歩んでいる、元西武鉄道のレッドアローを含めて「乗り鉄」に出かけてきたのですが…。
①直江津(653)→富山(844) 532M 475系3連【A02編成】
(←富山 クハ451-30+モハ470-2+クモハ471-2 直江津→)
今回の「乗り鉄」は直江津駅からのスタートです(駅南口に1日500円のパーキングがあります。)。直江津駅は信越線と北陸線が交わる駅で、JR東日本と西日本との境界駅にもなっているため、多種多様な列車等を見ることができます。そのため少し直江津駅には早めに到着し急行[きたぐに]などを撮影します。
さて、富山駅までは、いまや希少価値の出てきた475系普通列車に乗車します。今回のダイヤ改正では置換えの対象とはならなかったようですが、製造からの年数がだいぶ経過していますので、いつ置換えの対象となっても不思議ではない車両ですので、今のうちに記録等に留めて置きたいですね。
直江津駅を定刻に出発したのですが、能生駅で「運転確認」ということで5分ほど停車。また、浦本-糸魚川駅間が強風のため速度を落としての走行ということで、糸魚川に到着するまで間に17分ほど遅れが生じてしまいました。その後、回復運転を行なうものの、ほとんど回復することができず富山駅には16分遅れで到着しました。
◎富山市内でセントラムに乗車
富山駅では南口の改札を出て、昨年の12月23日に開業した「富山地方鉄道・市内電車環状線」に乗車します(開業は12月23日でしたが、営業運転は翌24日から。)。1周3.4Kmを20分で周回するこの環状線は、次世代型路面電車(LRT)で、愛称は「セントラム」と呼ばれます。マイカーの普及で路面電車の廃止が進みましたが、中心部の活性化などを目的に約900mレールを新設して既存の路線と接続し、37年ぶりに環状運行が復活したということです。
富山市は駅の北口にも「富山ライトレール」が岩瀬浜まで走っており、これで駅の両側でLRTが走っていることになります。なお、北陸新幹線開通後には「富山ライトレール」との接続も検討されているようです。
「セントラム」と呼ばれる新型車両は2両1編成となっており、色こそ異なりますが「富山ライトレール」の[ポートラム]と同じ車両です。ちなみに[ポートラム]は7種類(色)の車両が走っていますが、[セントラム]は白、黒、銀の3種類(色)の車両のみです。
本当はICカード(エコマイカと言うそうです。)を購入して乗車しようと思っていたのですが、ICカードの使用は3月14日からということで、今日は現金で乗車することにしました。
[セントラム]の乗り場はJR駅から若干離れてはいるものの、従来の路面電車の「富山駅前」と同じ場所から発車しますので、普段利用される富山の方には分かりやすいのでしょうね。道路の真ん中にあるホームで待つこと数分、真っ白なボディにでかでかと広告が入ったセントラムが到着します。とりあえずこの列車に乗って撮影ポイントを探すことにします。乗車から7~8分でお城をバックに撮影ができそうなポイントの「国際会議場前」で下車します。[セントラム]は1周20分、運転間隔は概ね10分ですので、少し待っていれば次の列車が来ます。次に来たのは車体広告がされていないシルバーボディの[セントラム]です。お城をバックに無事撮影をすることができました。再び10分待ったところで白いボディの[セントラム]が再び来ましたので、これに乗って富山駅まで戻りました。
さて、セントラムの車内はというと低床ボディということで、ほとんど路面との段差がなくスムーズに乗車することができます。シートはブラウン×ブラックというシックな感じですが、車体色のモノトーンとそして富山の街並みともよく似合っていると(私は)思います。
路面電車ということで「走りはゆっくりと…」というイメージがあるのですが、セントラムは意外と元気のいい走りを見せてくれます。また、サスペンションがどんな感じか分かりませんが、意外と柔らかい乗り・かどがない心地で少々驚きでした。
富山駅の南口にデビューして約3か月立ちますが、市民の皆さんの目にもまだ新しく映るようで[セントラム]が走ってくると多くの人が目を向けてくれます。
富山の街には北口には[ポートラム]、南口には[セントラム]というLRTが走っています。もしかすると富山市は今、時代の最先端をいく街なのかもしれませんね(長野も善光寺さんまでLRTがあればいいのに…と思ってしまいました。)。
②電鉄富山(1038)→新魚津(1114) UN3 特急[うなづき3号] モハ14760形2連
(←新魚津 モハ14766+モハ14765 電鉄富山→)
[セントラム]を楽しんだ後は、富山地方鉄道の電鉄富山駅に向かいます。ここからは特急[うなづき3号]に乗車して新魚津駅を目指します。
この特急[うなづき3号]には、元西武鉄道の5000系・レッドアローが使用されています…と思って下書きの原稿を用意していたのですが、残念ながら特急[うなづき3号]にはモハ14760形が使用されていました。
乗車せずにJRで帰ろうかどうか考えたのですが、富山地方鉄道への乗車も初めてなので、当初の予定どおり特急[うなづき3号]に乗車して「新魚津」に向かいます。
今回乗車するモハ14760形は、富山地方鉄道創立50周年を記念して昭和54年~56年に製造された、富山地方鉄道のオリジナル車両です。デビュー翌年の昭和55年には「ローレル賞」を受賞した栄誉ある車両でもあります。製造から30年以上経過している車両ということで「オールドタイマー」の仲間なのですが、車内は綺麗に手入れがされており、また、赤いモケットシートも綺麗でほどよい柔らかさを保っており、整備の手が隅々まで行き届いている感じを受けました。
さて、定刻に電鉄富山駅を出発した列車はJR線を左手に見ながら徐々に進行方向を南東に変え進んでいきます。住宅街(正確に言えば家と家の間ですが…。)を時速90km/hという速度で駆け抜けていきますが、運転席後方の席から見ていると「そんなに速度を出しても大丈夫なの?」と思え、座っているこちらの方がちょっとびっくりです。ピッチングは多少感じますが、地方私鉄ですからこんなもんでしょうね(乗っていると結構楽しいです…。)。
全く初めて乗車する路線なので知らなかったのですが、途中の上市駅はスイッチバック駅となっており、ここで列車は進行方向を変えて進みます。
しばらく田園地帯を進むと中滑川駅の手前付近からJR線との距離が縮まってきて、最後はJRと併走していきます。そのまましばらくすると列車は間もなく新魚津駅に停車しました。
③新魚津(1132)→直江津(1230) 1053M 特急[北越3号] 485系6連【T13編成】【乗車:2号車】
新魚津駅はJR魚津駅に併設される形で作られているため、地下連絡通路を渡ってJR魚津駅に入ることができます。
今回の「乗り鉄」には特別な切符(青春18キップ等)は使用していませんので、魚津からは特急に乗車して直江津駅まで一気に戻ります。
本日の特急[北越3号]にはT13編成が使用されていました。
JR東日本では平成生まれの特急車両を一生懸命お金をかけて解体しています。一方、地方の中小私鉄では何十年も前に製造した車両を修繕しながら大切に使用しています。快適性という面で考えれば、最新型の車両のほうが望ましいということに間違いはないのですが、エコロジーという面ではどちらがいいのでしょうね?
今回の「乗り鉄」では、セントラムの「黒色」と「元西武鉄道のレッドアロー」に乗車することができませんでした。
どちらも次回以降のお楽しみにしておきますね。
「ポートラム」の乗車記はこちら…http://tomodachiya221.at.webry.info/200804/article_17.html