小湊鐡道では、観光シーズンに併せて「房総さとやまトロッコ列車」を運転しているのですが、この牽引機となる車両に故障が発見されたことから、その代替列車としてキハ40形2連による「観光急行列車」を3月16日(土)から運転すると発表しました。
国鉄型のDL/DC大好き人間としては「なんとしても乗りたい!」ということで、急遽、「乗り鉄」の予定を変更して乗車してきました。
バイクで光風台駅まで来て、そこから小湊鐡道に乗車して五井駅に来ました。
その五井駅の跨線橋から小湊鉄道の車両基地を見たところ、どうやら観光急行に使用されるのは、首都圏色を纏ったキハ40 3と5の2両のようで、車両前面には「さと山」のヘッドマークをつけ、列車種別も「急行」が表示されていますので間違いないようです。この2両はともに首都圏色を纏っていますので、まあ、小湊鐡道では正調編成ということになります。
この首都圏色を纏ったキハ40が、かつて急行列車に使用されたのか否かについては不明ですし、仮にキハ40が急行列車に使用されたとことがあったととしても、そもそもキハ40は急行型車両ではなく近郊型車両ですので、本来なら本日の「観光急行」も「遜色急行」となるのですが、まあ、この時代に国鉄型車両が国鉄色のままで走ってくれることなんか絶対にありませんので、列車種別が急行であろうが快速であろうが問題視する必要は全くないと思っていますしも仮に本日の列車の種別が「特急」であっても私は乗りに来たと思います…。
観光急行の入換作業は9時6分に小湊駅の3番線ホームから列車から発車した直後から行われますが、まあ、ゆったりとしたペースで行われ、結局、小湊鐡道の4番線に入線してきたのは9時17分頃でした。
発車まで時間がありますし、乗客もさほど多くありませんので、慌てることなくゆっくりと撮影をしてから車内へと入り出発の時を待ちます。
車内を見ると、この列車目当ての乗客よりも養老渓谷に行かれると思う乗客の方が多いようで、ボックス席すべて埋まっていますが、大半は1~2人で座っている…ということで、トータルでは30%くらいの乗車率ではないかと思われました。
※モケットがブルーなら最高なんですが…はい。ぜいたくな望みですね。
定刻となり[観光急行1号]はフォワ~ンというキハ40形独特の長めのタイフォンを鳴らし、駅員さんの見送りを受けながら五井駅を発車して行きます。右手に内房線を見ながら進路を左方向に変え、一路、上総中野駅を目指します。
[さと山トロッコ号]は養老渓谷までの運転ですが、この観光急行は上総中野駅までの運転となっています(養老渓谷駅からは自由席となるようです。)。
[観光急行1号]は、[さと山トロッコ号]のダイヤで走りますので、ゆっくりゆったり…と思っていたのですが、意外とスピードが速く、トロッコ列車って意外と早いんだ…ということが改めてわかりました。
五井駅を発車した[観光急行1号]ですが、途中の各駅では一度停車をし、安全確認を行いながら進んでいき最初の停車駅となる上総牛久駅に到着します。この上総牛久駅では19分停車となります。
※古そうな車両…と思ったら私の方がオールドタイマーでした。
上総牛久駅で少し長めの停車を行った[観光急行1号]は、次の停車駅となる上総鶴舞駅を目指して進みます。沿線では菜の花が咲き始め、田畑には水が張られている場所もあり、ここ小湊鐡道には間違いなく春が来ているようです。
上総鶴舞駅では約10分停車します。この上総鶴舞駅の駅舎は関東の駅百選に選ばれているねですが、それ以外にテレビドラマやCMなどでも利用されているようで、多くの乗客がカメラで撮影を行っていました。
上総鶴舞駅を発車すると次の停車駅は高滝駅なんですが、単に停まってドアの開閉を行なっただけでした…。次の里見駅は、南総里見八犬伝ゆかりの駅だそうです。この里見駅では10分停車します。
里見駅を発車すると次の停車駅は月崎駅ですが、この駅も停車時間はわずかで先に進みます。次の停車駅は養老渓谷駅です。この養老渓谷駅では多くの乗客が降り、ようやく車内に静けさが戻りました。
前述のとおり[さと山トロッコ号]は養老渓谷どまりなのですが、今回の[観光急行1号]は養老渓谷駅を発車して上総中野駅に向かいます。身軽となった[観光急行1号]ですが、やはり上り勾配が続く区間ではキハ40形独特の重苦しいエンジン音を奏でながら進んでいきます。山間を縫うように進んでいくと[観光急行1号]は、小湊鐡道の終着駅でありいすみ鉄道との乗り換え駅である上総中野駅に到着しました。
※いすみ鉄道のキハ52が第一線を退いてしまいましたので、これからは小湊鐡道に注目が集まりそうです。
上総中野駅に到着した[観光急行1号]は、上総中野駅で約15分ほど休憩したのち、同好の者と思われる乗客約20名と観光客10名程度を乗せて上総中野駅を発車して行きます。
この[観光急行2号]の停車駅は、養老渓谷駅、月崎駅、里見駅、高滝駅と停車して終着駅は五井駅ではなく、上総牛久駅に到着する…というダイヤになってます(上総中野駅と養老渓谷駅間は座席指定が不要です。)。
観光の名所である養老渓谷駅から若干の乗客が乗ってきましたが、先程まで乗って来た[観光急行1号]とは違い静かな車内です。ただ、
往路ではあった観光案内(録音放送ですが…)もなく、ちょっと寂しい感じもしますし、往路では何回となく逢った駅での長時間停車もなく、復路は単に乗降だけの停車となっているのもちょっと残念でした。
往路は「結構乗ったなぁ…」と感じたのですが、復路はあっと今に上総中野駅に到着してしまい、これで本日の乗車は終了です。
実は今日は「ダイヤ改正の日」ということで、ちょっと違う列車に乗車する予定だったのですが、前日、ネットを見ていたところ、この「観光急行」の記事に目が留まってしまいました。
「今日の明日で」指定席券が取れるかどうか不安だったのですが、往復ともボックス席の窓側、しかも進行方向、しかも1一人だけの席が取れましたので、急遽、予定を変更して乗車に来た次第です。
「今日の明日で」指定席券が取れるかどうか不安だったのですが、往復ともボックス席の窓側、しかも進行方向、しかも1一人だけの席が取れましたので、急遽、予定を変更して乗車に来た次第です。
この令和の時代にキハ40形を使用する急行列車に乗れるなんて夢のようですし、最高のプレゼントではないかと思います。トロッコ車両の故障が産んだ、いわば副産物的な急行列車ですがも私にとっては何よりも嬉しいダイヤ改正日となりました。
小湊鐡道さんには、この首都圏色以外のキハ40が3両ありますので、今後は色々な組み合わせを期待したいところです。ただ、ちょっと苦言も…。
観光急行ですから、せめて車両の窓ガラスだけは綺麗にしておいて欲しいですね、特にこれからは桜のシーズンとなりますので、綺麗な桜を窓を開けずに見ることができるようにして欲しいです。また、座席指定席券を購入して乗車した人には「記念座席指定券」のプレゼントがあるはずなのですが、1号では確かに配布されましたが2号では配布がありませんでした。乗務員さんに訪ねたところ「忘れたようです。」とのことですが、忘れた…では済まないと思いますが…。
PHOTO:本日使用した1日フリーキップ
PHOTO:本日使用した1日フリーキップ
※光風台駅で購入したところ、金額が古い紙のフリーキップが販売されていました。これはこれで貴重かも…。
PHOTO:記念座席指定券のプレゼントがありました。
※観光急行2号では配布されませんでした…
最後までご覧いただきありがとうございました。
※乗車日は令和 6年 3月16日(土)です
【令和 6年 3月16日(土)・2024/3/16】
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