四国・高知に住むようになってからの趣味の「乗り鉄」「撮り鉄」を楽しんでいるところです。
四国は狭いエリアですので、すでにJR線・私鉄路線ともすべて乗車を終えており、現在は「まだ、乗ったことのない車両」への乗車を楽しんでいるところです。
自分の記憶では、ほぼ全部乗った…と思っていたのですが、色々と調べているうちにJR四国にはキロ47という車両があることに気がついてしまいました。キハ47には乗車しているのですが、果たしてキロ47は何?ということで乗車してきました。
昨夜宿泊した松山市内のホテルを出発して、松山駅に7時40分頃に松山駅に到着しました。列車の入線までには時間があるのはわかっていましたが、やはり気分が高揚してしまい早めにホームへと入って[伊予灘ものがたり(大洲編)]の入線を待ちます。
松山駅を8時10分に1番線ホームからは特急[しおかぜ10号][いしづち10号]が発車、そして2番線ホームからは特急[宇和海5号]が発車し、一瞬、松山駅のホームが空いた時を狙ったかのように[伊予灘ものがたり(大洲編)]は松山駅の1番線ホームに8時12分頃入線をしてきます。
はやる気持ちを抑え、私もひととおり列車の写真を撮ってから、アテンダントさんが待つ2号車へと向かい、アルコール消毒と体温チェックを行ってから車内へと入ります。
車内はさすがに四国初の観光列車ということもあり、非常にゴージャスな造りにとなっており、その車内にはスローなBGMが流れており、この音楽を聴いていただけでも、今日はゆったりとした気分に浸って列車旅を楽しむことができそうだな…と思いました。
さて、今回乗車する[伊予灘ものがたり]ですが、この列車はJR四国初の本格的な観光列車で、松山駅と伊予大洲駅・八幡浜駅を予讃線(愛ある伊予灘線)経由で2014年から運転されています。
車輛のコンセプトは「レトロモダン」で、松山運転所所属のキハ47系気動車を改造したキロ47系2両編成が使用されています。1号車「茜の章」は伊予灘の夕焼けをイメージした茜色、2号車「黄金の章」は愛媛の柑橘類と太陽をイメージした黄金色に塗装されており、車体に描かれているシンボルマークは夕陽とオレンジをイメージしているとのことです。
車内のデザインのコンセプトは、和と洋を調和させた懐古調のデザインで、「茜の章(1号車)」は和座椅子の畳席を設置するなど和のテイストのインテリア、「黄金の章(2号車)」はバースタイルのダイニングカウンターを持つモダンスタイルなインテリアとなっています。
多くの観光客に利用されている[伊予灘ものがたり]ですが、先般、JR四国から発表されたプレスリリースによると、現行車両での運転については2021年度末で終了し、翌年春ころからはキハ185系3両編成を改造した車両で運転を開始するとのことです(ですから私も混雑する前に…と思って乗車を決めました。)。
定刻となり[伊予灘ものがたり]の多くの人に見送られて松山駅をゆっくりと発車していきます。
松山駅発車後、列車内で事前に予約した「モーニングプレート」をいただいて「ホッ」と一息ついていると、[伊予灘ものがたり]は最初の停車駅である下灘駅に到着します。今日はあいにくの天気ですが、この駅の景色については昨日見ていますので、ちょっと撮影を行った後は車内で過ごします。
下灘駅を発車した[伊予灘ものがたり]は、やや標高を上げながら徐々に海との距離をとりながら進んでいきます。下灘駅までは、なんとか持ちこたえていてくれた空も串駅を過ぎたころから雨が降り始めてしまいました。
喜多灘駅は本来、停車駅ではないのですが、ちょうど今が桜の見ごろのシーズンということでしょうか、特別停車を行い、短い時間ですが[伊予灘ものがたり]と桜のシーンを取ることができました。
喜多灘駅を過ぎると[伊予灘ものがたり]は海岸線を離れ、内陸部へと入っていきます。
景色が単調になったから…というわけではないのでしょうが、車内では記念ボードによる撮 影タイムとなります。桜の時期のボードとこの列車の組み合わせは最初で最後…ということもあり結構な人気でした。
景色が単調になったから…というわけではないのでしょうが、車内では記念ボードによる撮 影タイムとなります。桜の時期のボードとこの列車の組み合わせは最初で最後…ということもあり結構な人気でした。
列車は海沿いから肱川に沿って走っていきます。それまでは比較的ゆったりとした走りでしたが、いよいよラストスパートということもあり、ちょっとだけ速度を上げて進んでいきます。
雨が降る中、沿線で手を振ってくれる方々に手を振り返しているうちに「もっと乗っていたい…」という気持ちになったのですが、残念ながら[伊予灘ものがたり]は終点の伊予大洲駅に定刻どおり到着し、今回の乗車も終了しました。
今まで色々な列車に乗ってきましたが、「もっと乗っていたい…。」そう初めて思える観光列車に乗った気がします。
なぜなんだろう?と考えても自分でもよくわからないのですが、何かとても居心地が良い空間だった…というのか?肩ひじを張らずに過ごすことができた…からなのか、よくわからないのですが間違いなく「また、乗ってみたい。」と本気で思える[伊予灘ものがたり]でした。
PHOTO:本日使用した乗車券類
PHOTO:本日使用した乗車券類
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