昨年10月から四国・高知の住人となり、「乗り鉄」「撮り鉄」を楽しんでいるところです。
今回乗車するのは、全国的にも貴重となりつつある「国鉄型車両」のうち、四国にだけ存在するキハ32系気動車です。
実は私、高知に来てからキハ32系気動車には4回乗車してるのですが、1回目は[鉄道ホビートレイン]、2回目は[藍よしのがわトロッコ](正式にはキクハ32)、3回目は四国色のキハ32(単行)、そして4回目は[海洋堂ホビートレイン]ということで、土讃線以外でしか乗っていないことから、今回は私が住む地域の土讃線を走るキハ32への乗車にチャレンジしました。
高知からは阿波池田行きの普通列車に乗って後免駅に向かいます。
このまま高知駅で待っていてもキハ32を使用する普通列車に乗車できるのはわかっているのですが、高知駅では停車時間が短く写真撮影が難しいと判断しての行動です。
阿波池田行きの列車は高知駅の3番線ホームに5時30分後に回送されてきます。ホーム上で発車準備を行った後、客扱いが開始され車内へ入りました。
高知から後免駅まではわずか17分、阿波池で行きの普通列車は、まだ夜が明けぬ高知市街を走り抜け、土佐くろしお鉄道の「ごめん・なはり線」との乗換駅である後免駅に到着しました。
後免駅からはキハ32系を使用する須崎行きの普通列車に乗車します。
この編成ですが、先ほどまで高知駅の4番線ホームに停車していた編成で、土佐山田駅まで回送された後、須崎行き普通列車となって、ここ後免駅に到着した…という次第です。この列車、見かけ上はキハ32系の2連ですが、後部の1両については客扱いは行っておらずワンマン運転となっています。
後免駅では約10分ほど停車時間がありますので、ホーム反対側から編成写真などを撮影した後、車内へと入ります。
今日は土曜日、しかも朝の6時という早い時間の列車にもかかわらず、車内は学校に向かうと思われる学生さん達で結構賑わっていました。
さて、今回乗車するキハ32系気動車ですが、この列車は1987年(昭和62年)に国鉄が四国向けに設計・製造した暖地向けの一般型気動車で、民営分割化を前に新会社の経営基盤が脆弱になると予測された北海道、四国、九州の営業エリアに残っていたキハ20系気動車などの老朽化した車両を取り換えるために製造された気動車の一つです。
国鉄分割民営化までに21両が製造され、全車がJR四国に引き継がれ、当初は松山運転所に7両、徳島運転所に8両、高知運転所に6両が配置されましたが、現在では松山運転所に15両、高知運転所に6両が配置され、予讃線、内子線、予土線、土讃線などで運転されています。
なお、前述のとおりキハ32 4は[海洋堂ホビートレイン]に、キハ32 3は[鉄道ホビートレイン]に改造されているほか、キクハ32の501と502の2両は、形式こそキハ32系を名乗っていますが、実際には動力装置を有しない制御車であり、本来なら他形式であっても不思議ではないのですが、仕様面などでキハ32系と類似性が強いことから同形式として扱われているようです。
さて、後免駅を発車した須崎行き普通列車は、あきらかに先ほどまで乗車していた1000系DCとは異なり、優しい加速でゆっくりと速度を上げていきます。
1000系は豪快なエンジン音とともに加速がシンクロしていきますし、キハ40系は豪快なエンジン音を奏でるものの加速は大したことが無い、キハ32はエンジン音もさほど大きくないですし、加速も大したことが無い…という感じでしょうか…。なお、車体が小さくホイールベースが短さからか車体の揺れが結構大きいなぁ…と感じました。そんなキハ32に揺られながら約20分、列車は高知駅に到着します。
高知駅では約5分ほど停車時間があり、この駅からは2両目も客扱いが開始され、須崎行き普通列車はキハ32系の2連として運転がスタートします(ツーマン運転となります。)。高架駅の高知駅を発車し、円行寺口駅を過ぎたあたりから地上走行となり住宅街を進んでいきます。
さすがに高知駅を過ぎると(2両編成になったこともあり)車内は閑散となり、ようやく空が明るくなり始めた土讃線を西へ西へと進んでいきます。途中の朝倉駅では多少乗降する乗客がいましたが、車内の状況は変わらず閑散としたままで進んでいきます。
須崎行き普通列車は、高知市内を走る路面電車の西の終着駅ともなる伊野駅に到着します。伊野駅では多くの乗客が降り、車内は2両で5名足らずとなってしまいました。
伊野駅を発車し、仁淀川を渡ると沿線の風景もそれまでと変わり、列車は山間部へと進んでいきます。日下駅では列車交換のため約8分ほど停車時間がありますので、車外に出て新鮮な空気を吸うとともに列車の交換シーンなどを撮影します(トイレ休憩もできます。)。
日下駅を出発したキハ32系須崎行き普通列車は、相変わらず穏やかな加速で速度を上げ山間部を進んて行きます。西佐川駅では特急[あしずり2号]の退避を行った後、キハ32系須崎行き普通列車は高知県の中西部に位置する佐川町の玄関口となる佐川駅に到着します。
当初の予定ではこのまま須崎駅まで乗車をする予定でしたが、キハ32の走る姿をどこかで撮りたいなぁ…と思い、ちょうど襟野々駅と斗賀野駅の間に撮影に向いていそうなポイントを見つけましたので斗賀野駅で途中下車しました。なお、斗賀野駅付近での撮影等については別記事でアップさせていただきます。
斗賀野駅からは須崎行きの普通列車に乗車します。私の下調べではこの列車にもキハ32系2連が充当されるはず…と思いホームで待っていたところ、間違いなくキハ32系2連がやって来ましたので、この列車で須崎駅まで乗車しました。
★当初の予定では須崎駅を10時36分に発車する4734Dで帰る予定としていたのですが、私の予想に反し、この4734Dは今まで乗ってきた列車の折り返しではなく、1000系DCを使用する列車でしたので、乗車を1本見送り、須崎駅で列車の撮影をしたり、須崎市の名物である「なべ焼きラーメン」を食べに街中をぶらぶらしてきました。
※お店の前に飾ってある「一豊・千代号」のヘッドマークは本物だそうです。
須崎の町で1時間ほど過ごし、駅に戻ったところ、ちょうどキハ32の入換が行われており、どうやら11時18分発の高知行きにキハ32系が使用されるようでしたので、この列車で高知駅に戻りました。
貴重な国鉄型車両、しかも全国で四国にしか配置されていない車両ということで、たぶん、これから注目を集める車両になるのではないかと思います。トイレが設置されていないということで、ちょっと「乗り鉄」向きではないのが玉にキズですが、これからも注目をしていきたいと思っています。
【乗車日:令和 3年 2月13日(土)】
コメント
コメント一覧 (2)
tomodachiya221
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コメントをお寄せいただきありがとうございます。「これからの2編成は特別編成」とは何なのですか?
tomodachiya221
がしました