一昨年の4月から仕事の関係で過ごしてきた名古屋から、今度は四国・高知へと住む場所が変わります。JRのエリアも東海から四国へとなりDC/DL大好きな私としては、まさに天国のようなエリアへの引越しとなりました。
 そこで、まず最初にアップさせていただく乗車記は、これから一番乗車する機会があるであろう、2000系DCを使用する特急[南風号]です。



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★岡山(1005)→高知(1229) 35D 特急[南風5号] 2000系DC3連
 名古屋駅から乗ってきた新幹線を岡山駅で降り、在来線の6番線ホームに降りて行ったところ、そこには2000系DC3連の特急[南風5号]がすでに入線しており、私も早速車内へと入り、四国へと向かう心の準備をと問えていたところ、特急[南風5号]は低く唸るようなエンジン音を奏でながら岡山駅を発車します。


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            PHOTO:特急[南風号]のヘッドマーク





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      PHOTO:2000系DCは高知方と岡山方では先頭車形状が異なります。


 岡山駅を発車した特急[南風5号]は、山陽本線を右手に見ながら瀬戸大橋線を進んでいきます。この「瀬戸大橋線」というのは「呼称」であり、正確には岡山駅-茶屋町駅間が宇野線、茶屋町駅-小島駅間がJR西日本の本四備讃線、児島駅-宇多津駅間がJR四国の本四備讃線、宇多津駅-高松駅間が予讃線となっており、これらをまとめて「瀬戸大橋線」と呼ばれています。
 児島駅までの区間は単線区間のためでしょうか、比較的ゆったりとした速度で進んでいき、最初の停車駅となる児島駅でJR西日本の運転士さんからJR四国の運転士さんへとバトンタッチします。

 さて、今回乗車している特急[南風5号]には2000系DCが使用されていますが、この車両についてはJR四国と土佐くろしお鉄道の両社が保有している車両です。この2000系DCは、四国山地を縦断して急勾配・急カーブが続く土讃線における特急列車の速度向上を目的として誕生した列車で、ステンレス製の軽い車体に強馬力エンジンの組み合わせで25パーミルの登り勾配でも95km/hの速度を維持することができる車両です。
 この2000系DCには、政策年度により3種類のタイプ(試作車両「TSE」、量産車、N2000系)がある、相互に連結できることで柔軟な運用を行っています。

 四国島内の全域で活躍を続けている、この2000系DCですが、2017年2月には本系列の老朽化置換え用として2600系DCの量産先行車4両が新製され、高徳線の特急[うずしお]に導入されましたが、土讃線の連続曲線での走行に課題があったことから量産はされず、その後、2019年8月に2600系をベースとした最高運転速度130km/hの2700系DCが製造され、2019年9月から特急[南風号]にも使用されていますので、いずれこちらの車両についてもレポートしたと思います。

 瀬戸大橋を渡りきり、四国島内へと入りしばらくすると多度津駅に到着します。
 多度津駅からは予讃線と別れて土讃線に入ります。ここからは峠越えの山岳路線ということもあり、エンジン全開・120km/h走行となります。金比羅宮の門前町である琴平駅を過ぎると待ち受けているのが讃岐山脈です。この主稜を全長3,845mの「猪鼻トンネル」を抜けて、吉野川を渡って進行方向を西向きに変えると徳島線との分岐駅である津久田駅を通過していきます。



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           PHOTO:瀬戸大橋線を渡って四国島内へと入ります。





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         PHOTO:予讃線を右手に見ながら土讃線へと入っていきます。



 徳島線との乗換駅となる阿波池田駅を発車すると、沿線は美しい渓谷沿いを走っていきます。絶景ポイントとして有名な小歩危・大歩危区間へと入りますが、大歩危トンネル完成後はその景色を楽しめる区間も減ってしまったようです。


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            PHOTO:小歩危は撮影タイミングが難しい!





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            PHOTO:名勝!大歩危渓谷を通過していきます。


 その後、スイッチバック駅である新改駅を通過し、JR四国全路線の最高地点(標高347.4m)である重森駅を過ぎるとエンジンの唸り音も静まり、下り区間に入ったことがわかります。その状態がしばらく続くと土佐山田駅に到着します、ここからは高知平野を走るため、一段と速度を上げて進んでいきます。途中、土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線の乗換駅でもある後免駅に停車し、特急列車としては短い時間のスパンの走行後、南四国観光の玄関口となる高知駅に到着しました。


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           PHOTO:これから生活する高知駅に到着しました。


【乗車日:令和 2年10月 3日(土)】鉄道コム