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           PHOTO:元田中駅に停車中の叡山電車[ひえい]


 今年も夏の青春18キップの季節となりました。ちょっとコロナウイルスの感染拡大が気になるところですが、密室にいるよりは空気が循環されている列車や混雑していない場所に1人で行くなら、混雑している街中にいるよりは安全だろう…と考えて「乗り鉄」に行くことにしました。
 今回は「叡山電車」の[ひえい]・[きらら]への乗車と、可能であれば[ノスタルジック731]の乗車に…と思って出かけました。




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①名古屋(537)→大垣(616) 301F 313系4連
 本日、最初の列車は私が乗り継ぐことができる1番早い、東海道本線を西に向かう大垣行きの普通列車です。
 この列車、平日も土・休日も混む列車ですが、なんとか進行方向右側に席を確保して、沿線の景色を見ながら向かうことができました。
※土・休日は先に進むにしたがって乗客が増えていきますが、平日は一宮駅と岐阜駅でだいぶ乗客が降りますので、名古屋駅から座っていけなくても、途中駅からなら座っていけそうでした。


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            PHOTO:長良川を渡って岐阜市内へと入ります。





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         PHOTO:長良川の次は揖斐川を渡って大垣駅に到着します。







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②大垣(620)→米原(656) 205F 313系6連
 平日でも行われる「大垣ダッシュ!」米原駅までの約40分の乗車ですから、立って行っても…とは思うのですが、他の人が走ればつられて走るのが人間の性…ということで、大垣ダッシュに成功して咲きの確保に成功しました(土・休日ほど乗り換えをする人がいませんので、ダッシュは不要だとは思うのですが…。)。

 お盆明けの平日ですので、通勤・通学客でもっと列車が混雑すると思っていたのですが、意外や意外、2人掛けシートに1人でゆったりと座って米原までの乗車を楽しむことができました。


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        PHOTO:大垣駅を発車して間もなくすると下り本線が分岐します。





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          PHOTO:東海道線を西に向かって進んでいきます。





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           PHOTO:琵琶湖が見えると京都はもうすぐです。






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③米原(702)→京都(805) 3417M 新快速 223系12連
 米原駅からはJR西日本の新快速に乗り継ぎます。米原駅での乗り継ぎは2番線から3番線という反対側ホームでの乗り換えですので無用な「ダッシュ」は不要です。ただ、大垣からの普通列車が到着した時点では網干行きの普通列車が停車しているため、若干、ホームで列車の入線待ちが必要です。網干行きの普通列車が発車すると間もなく米原駅の関ヶ原寄りの留置線から223系が入線してきます。

 新快速には今回乗車する223系のほか225系も使用されていますが、私個人としてはシートの硬い225系よりもシートの肉厚があり、クッションの柔らかい223系が好みです。米原駅からは、この柔らかいシートにゆったりと座って京都までの1時間の乗車を楽しみました(米原発車時には車内はガラガラでしたが、次の彦根駅からは全てのシートが人で埋まり,野洲駅からは立つ人が目立つようになりました。)。

 新快速の割には随分とゆっくり走るなぁ…と感じていたのですが、南彦根駅を過ぎて路線が複々線となると、ぐんと速度を上げ120km/hの速度を維持して進んでいきます。滋賀県の県庁所在地である大津駅で多くの乗客が降りて一時出来に車内は空き、そのままの状態で京都駅に到着しました。


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          PHOTO:柔らか目のシートが並ぶ223系の車内






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④京都(813)→東福寺(816) 1617M 205系4連
 京都駅に到着しました。ここからは叡山電車に乗るため、奈良線に乗り換えて東福寺駅を目指します。時間的には8時9分の列車に間に合いましたが、8時9分の列車は221系、次の8時13分の列車には205系が使用されていましたので、やはりここは「国鉄型に…」ということで、列車を1本見送り8時13分の列車に乗車しました。


         
            VIDEO:205系前面展望(京都駅→東福寺駅)






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⑤東福寺(828)→出町柳(839) 京阪電鉄 2600系7連
 東福寺駅からはJRの改札を出て、京阪電鉄に乗り換えます。
 やってきた「出町柳行き」の準急に乗ったのですが、なんとも古い車両ですね…。調べたら1978年から81年に製造された車両らしいですが、車内の感じはもっと古い車輛だね…という感じがしました(「冷房の効きが悪いな…」と思ったら乗った車両が弱冷房車で、気がついたのが到着寸前だった…です。)。



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             PHOTO:京阪電車2600系の車内







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⑥出町柳(845)→八瀬比叡山口(859) [ひえい]
  JRと京阪電車を乗り継いで出町柳駅まで来ました。ここから叡山電車に乗車します。

 この「叡山電車」というのは通称で、正式な会社名は「叡山電鉄株式会社」といい、叡山本線と鞍馬線の2路線を運営し、比叡山・鞍馬方面への観光客輸送、周辺住民輸送を担っている会社です。ただ、今回残念なのは、土砂崩れが発生した影響で、鞍馬線の市原駅と鞍馬駅間で運転を見合わせており、全線乗車ができない…ということですが、叡山電車については、たぶん、乗車するチャンスがあると思いますので、今回は市原駅までの乗車で我慢します。

 出町柳駅の窓口で「フリーきっぷ」を購入してホームに入ると、そこには深緑色をした大きな楕円のリングが特徴な[ひえい]が入線しており、発車時刻が迫っていましたので、前後の写真を撮ったのち[ひえい]に飛び乗りました。
 出町柳駅をすべるような感覚で発車した[ひえい]です。路面電車なのでガタゴトと揺れながら進んでいくものと思っていたのですが、意外な感覚で列車が進んでいきます(静岡鉄道のA3000形に乗っているような感じです。街の中を走っているせいで駅の敷地が広くとれないせいでしょうか、路面電車に良く見られる上りと下りの位置をずらして駅が設置されている駅がありました。)。

 さて、今回乗車する[ひえい]は、京阪グループの経営戦略のひとつに位置付けられた比叡山・琵琶湖を周遊する観光ルートの活性化の一環として誕生した車両です。当初はパノラマ車両とすることも検討されたようですが、すでに同社には900系[きらら]があることから、特徴ある別のコンセプトとして、比叡山、鞍馬山のもつ神秘的なイメージをモチーフとした意匠とし、導入から30年が経過して改修の時期に達していた700系のうち732形を種車として改造された車両です。



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            PHOTO:叡山電車の出町柳駅の改札口





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              PHOTO:[ひえい]の車内





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            PHOTO:独特な形のシートが並びます。





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           PHOTO:ガラスの形も楕円で統一されています。





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       PHOTO:運転席上部にはデジタルサイネージが設置されています。





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            PHOTO:ローレル賞を受賞しています。





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          PHOTO:途中で[青もみじきらら]とすれ違います。





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               PHOTO:[ひえい]の運転席


 各駅に停車しながら進む[ひえい]ですが、宝ヶ池駅の手前からは鞍馬線と別れるような形で宝ヶ池駅に停車し、その後、進行方向を右手に変えて叡山本線を進んでいきます。
 それまで住宅街を縫って走ってきた[ひえい]ですが、三宅八幡駅まで来ると「山が迫ってきた。」という景色にと変わり、最後に少し勾配のある坂を上ると、比叡山の入口駅となる八瀬比叡山口駅に到着しました。


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           PHOTO:宝ヶ池駅の手前で鞍馬線と分岐します。






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➆八瀬比叡山口(909)→出町柳(924) [ひえい]
 八瀬比叡山口駅からは、ここまで乗車してきた[ひえい]に再び乗車して出町柳駅に戻りました。
 ※路面電車のようですが、意外と速度は速く60km/hくらいの速度で走ります。



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          PHOTO:比叡山の入口駅となる八瀬比叡山口駅





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      PHOTO:昔は八瀬比叡山口駅ではなく八瀬駅と言われていたようです。





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          PHOTO:独特な屋根のある八瀬比叡山口駅のホーム





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          PHOTO:修学院駅では運転士さんが交代します。





         
            VIDEO:
叡山電車[ひえい]元田中駅発車シーン


※この後は「叡山電車[ひえい]・[きらら]乗車記vol.2」に続きます。

【乗車日:令和 2年 8月17日(月)】鉄道コム