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       PHOTO:新宿駅の2番線に到着する特急[ふじさん2号]


 私が応援するサッカーチーム(J3:AC長野パルセイロ)の試合が沼津市内で行われるため「どうやって行こうかな?」と考えたのですが、小田原まではJRよりも小田急を利用した方が安いので「小田原までは小田急で、小田原からはJRで…」と考えていたところ、小田急の特急[ふじさん]が御殿場まで乗り入れていることに気がつきました。時刻を調べたところ、試合にはちょっと早いですが、どこかで時間調整をすればいいや…ということで乗車にチャレンジしてきました。



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★新宿(640)→御殿場(813) 特急[ふじさん1号] MSE・6連
 特急[ふじさん1号]は、特急[モーニングウェイ90号]の折り返し運転となることから、新宿駅の2番線ロマンスカーホームに6時29分に到着し、その後、車内清掃が行われたのち客扱いがスタートとなります。


 私が指定席を予約した時点では1号車は10名程度の予約状況でしたが、実際に車内に入ると20名以上の乗客が乗っていましたので、当日になって指定席券を購入する人が多いようです。
 自分の指定された座席に座って荷物を整理していると発車時刻となり、特急[ふじさん1号]はミュージックホーンを鳴らしながら新宿駅発車をしていきます。


 さて、これから乗車する特急[ふじさん1号]ですが、この列車には小田急のロマンスカー60000形が使用されます。この60000形は、2008年から小田急電鉄が運用している車両で、日本では初めてとなる「座席指定制特急列車の地下鉄直通」を目的として登場した車両です。車両は4両編成と6両編成の2タイプが製造されており、分割・併合に対応しており、最大で10両編成を可能としていることなどから「多彩な運行が可能な特急列車」という意味で「Multi Super Express」略して「MSE」という愛称が付されています。
 なおこの特急[ふじさん]という名称は、2018年3月ダイヤ改正により、それまでの特急[あさぎり号]から改称解された名称です。


 使用されているMSEはとてもきれいなブルーの車体で、この塗色は「地下鉄路線でも明るく見えるように…」ということでメタリック系の青色であるフェルメール・ブルーを基調とし、窓下には小田急ロマンスカーの証であるバーミリオン色の帯とホワイトの細帯を配しています。
 車内については、同じ小田急の30000形EXEをベースとして設計され、ビジネス特急として落ち着いた雰囲気となっています。
 座席については回転式リクライニングシートが採用され、シートピッチは983mmとEXEの1,000mmより狭く思えますが、座席の背もたれを薄くすることで足元空間は逆にいさいよりも40mmほど広い空間となっています。
 ただ、このシートを薄くしたための代償として、シートが硬くて座り心地があまりよろしくないですし、手で触る部分の多くが鉄製のため、触れるとヒヤッととする感覚が私は苦手です(不燃対策ということはわかるのですが…)。また、このシートは、シートバックの背丈が高いため自分の席に座ると前方は何も見えないのがちょっと
残念なところです(シートバックしか見えない…プライバシーが守られている…と解釈すればいいのかなぁ。)。


 新宿駅を発車した特急[ふじさん1号]は、多摩川を渡ると最初の停車駅である新百合ヶ丘駅に到着します。途中駅ですので、さほど乗ってくる人は多くない…と思っていたところ、新宿駅から乗車していた人と同じくらいの乗客が乗りこみ、車内は一気ににぎやかとなります。


 新百合ヶ丘駅を発車した特急[ふじさん1号]は、滑るような走りで先へ先へと進んで行きます(レールジョイント音がほとんど感じられないくらいスムーズに進んで行きます。)途中、相模大野駅に停車し、相模川を渡ると本厚木駅に到着します(小田急の本社があり、相模鉄道との乗換駅である「海老名駅」に停車しないというのは、勇気のいる決断のような気がします。)。
 ここ厚木市は、私が大学生時代の4年間を過ごした街ですので、いつかゆっくり来たい…と毎回書いているのですが、ホームに降りることは何回かあるのですが、なかなか街中の散策が出来ていないのが現実です。


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            PHOTO:新宿駅の電光掲示板






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             PHOTO:MSEの車体ロゴ






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            PHOTO:MSEの行先表示






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      PHOTO:MSEも誕生から15年以上が経過したようです。






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         PHOTO:海老江駅(車庫)を通過していきます。






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         PHOTO:相模川を渡ると本厚木駅に到着します。



 特急[ふじさん1号]は、その懐かしの本厚木駅からも乗客を乗せて進んで行きます(本厚木駅で下車する人も意外と多いです。)。その後、特急[ふじさん1号]は、秦野駅に停車した後、新松田駅の手前から連絡線を渡ってJR御殿場線へと入り松田駅に到着します(松田駅でほとんどの乗客が降りました。)。


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       PHOTO:小田急線を左手に見ながらJR線に入ります。






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         PHOTO:徐々に小田急線から離れていきます。






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         PHOTO:左手から御殿場線が近づいてきます。




 松田駅を発車すると、シートに座っていても体が小刻みに揺れ、正直、乗り心地が悪くなっなぁ…と実感をします。この後、特急[ふじさん1号]は、駿河小山駅に停車した後、終着駅である御殿場駅を目指して進んで行きます。途中、足柄駅を通過すると、特急[ふじさん1号]は大きく進行方向を左手に変えて、定刻どおりに御殿場駅に到着しました。



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       PHOTO:最後の停車駅となる駿河小山駅に到着します。






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          PHOTO:富士山を見ながらの乗車です。







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        PHOTO:御殿場駅に到着した特急[ふじさん1号]



 久しぶりに御殿場乗り入れの小田急ロマンスカーに乗車しました。
 富士山の麓を走るロマンスカーということで[ふじさん]という名称にしたとは思うのですが(インバウンド客にもわかりやすいですし…)、個人的には富士山麓鉄道で[フジサン特急]という列車が走っていますので、もう少し違う名称の方が良かったような気がしますね…。


 最後までご覧いただきありがとうございました。


※乗車日は5月28日(日)です。


【令和 5年 5月29日(月)・2023/5/29】
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