2022年03月
JR四国 特急[あしずり号](2700系・2000系DC)惜別乗車記(R4.3.29)
「惜別乗車記」なんてタイトルを付けると、なんとなく特急[あしずり号]や2000系DCが引退するような感じを与えてしまいそうですが、そうではなく、私が1年6か月過ごした四国・高知をこの3月末で離れることが決まったので最後にもう一度…と読み替えてください。
まずは、土佐くろしお鉄道が保有している2700系DC2連を使用する特急[あしずり3号]に乗車し、土佐入野駅を目指します(土佐くろしお鉄道が保有している2700系には、車体側面に「JRのマーク」が入っていません。)。
列車は11時35分頃、高知駅の東側にある留置線からの入線となります。
平日の日中…ということで列車は空いていると思っていたのですが、自由席の入口には乗車の長い列ができていましたので、指定席を確保しておいて正解のようでした(指定席も窓側席数席を残すのみでした。)。
ひととおり写真を撮影し、座席について一息ついていると特急[あしずり3号]は高知駅を発車します。特急列車といえども、普通列車の本数が少ない土讃線ですので、旭駅、朝倉駅、伊野駅と小まめに停車をしながら進んで行きます。
混雑していた車内も佐川駅、須崎駅で多くの乗客が降りましたので、車内もだいぶ空いた状態となりました。
高知駅以北の土讃線では、その大出力エンジンを生かして豪快に走っていく2700系DCですが、高知駅から西の土讃線区間には路線状況が弱いエリアもあるようで、速度を落として通過していくシーンがいくつもありました。
須崎駅の手前から安和駅を過ぎるまでの区間は太平洋を見ることができます。海なし県に生まれ育った性でしょうか、海を見るとどうしても写真を撮りたくなりますね…。
安和駅を過ぎると特急[あしずり3号]は山岳区間へと入り、豪快なエンジンを立てながら勾配を登っていきます。
久礼坂の勾配を登りきると、あとは緩やかな坂を下り、その後、四万十町の中心駅となる窪川駅に到着します。
この窪川駅からは先は土佐くろしお鉄道線へと入ります。
特急[あしずり3号]は、窪川駅の次の駅である若井駅を過ぎると予土線と別れ、その後ループ線へと入っていきます。列車に乗っていると、さほど「曲がっている。」とか「旋回をしている。」という感じはしないのですが、地図を見ると大きく円を描いたうえで進行方向を変えていることがわかります。
土佐佐賀駅を過ぎると左手には再び太平洋が広がってきます。その後、白浜海岸を見ていると、まもなく特急[あしずり3号]は土佐入野駅に到着します。
今回、所要のためこの駅で特急[あしずり3号]を下車しました。
VIDEO:土佐入野駅に到着・発車する特急[あしずり10号]
土佐入野で所用を済ませ、帰りの列車である特急[あしずり14号]に始発駅から乗車したいので中村駅に向かいました。
※車体にJRのマークが入っていません。
中村駅から2000系DCを使用する特急[あしずり14号]に乗車します。
この特急[あしずり14号]に使用される車輛は、中村駅に15時分に到着する特急[あしずり5号]の折り返し運転となりますので、じっくりと撮影をすることができます。
特急[あしずり14号]の客扱い開始は発車の15分くらい前から…ということなので、待合室で写真の整理をしたり、この原稿の下書きをしながら待ちます(中村駅の待合室は寒くないですし、コンセントもフリーWi-Fiもあります。)。
16時20分過ぎ頃から客扱いが開始となりましたので、私も早々にホームへと入り、ひととおり写真を撮ってから車内へと入ります。
さすがに最新鋭の2700系DCに比べるとアイドリング時の音や振動が多く、また、シートの幅もだいぶ狭いなど、若干の古さと窮屈感を感じますが、なんとなくそれが安心感や居心地の良さにも感じますので不思議と言えば不思議です。
発車の時刻となり、特急[あしずり14号]は、2700系DCとは明らかに異なる咆哮を上げながら中村駅を発車していきます。
さて、今回乗車している2000系DCですが、この車両は四国島内の高速道路網整備に伴い、急勾配・急カーブが連続する土讃線における特急列車の速度向上を目的としてJR四国と鉄道総研が共同で開発した日本初の制御付き振り子式車両です。
その土讃線を走るために搭載されているエンジンは、コマツ製の出力330psのインタークーラー付きターボチャージャを装備した直噴エンジンで、1両当たり2基搭載しています。出力的には2700系DCに劣るものの、両方を乗り比べると2000系DCの方が速いのでは?と思うのは私だけでしょうか…?
また、この2000系DCですが、1990年の登場以来、四国島内の主力車両として活躍をしてきたのですが、2021年3月13日のダイヤ改正をもって特急[南風号][しまんと号]の全列車と特急[あしずり号]の1往復が2700系DCに置き換えられました(岡山駅・高松駅への乗り入れも終了となりました。)。そして、今年のダイヤ改正でも2000系を使用する特急[あしずり号]の運用が減少し、現在では、予讃線の特急[宇和海号]全列車と土讃線・土佐くろしお鉄道の特急[あしずり号]の一部に使用されているのみとなっており、今や貴重な特急車両でもあります。なお、高知運転所には2000系DCの改良型であるN2000系DCについては配置されていませんので、特急[あしずり号]に使用される車輛は全て2000系DCとなっています。
中村駅を定刻に発車した特急[あしずり14号]は、軽快な足取りで土佐くろしお鉄道線を駆け抜けていきます。
途中の土佐佐賀駅では、同じ2000系DCを使用した、下りの特急[あしずり7号]と交換するという鉄道ファンにとってはたまらない一瞬が訪れます。
その後も特急[あしずり14号]は、ターボチャージャー独特のヒュィーンという音を響かせ、車体を右へ左へと傾けながら高知の山間部を駆け抜け窪川駅へと到着します。
窪川駅では乗務員交代(土佐くろしお鉄道→JR)を行った後、特急[あしずり14号]は久礼坂峠を目指して進んで行きます。たぶん、非力な181系DCや185系DC(今と比べると非力ですが、登場した当時は高出力のDCでした。)の時代には苦労したと思われる場所ですが、2000系DCは何の苦も無く超えていきます。
観光列車だと減速をして通過する安和駅も、特急[あしずり14号]には関係なし!と言わんばかりの速度で通過し、しばらく街中を走ると須崎駅に到着します。時間的に通勤・通学時間帯ということもあり、須崎駅からは何人かの乗客が乗ってきましたが、それでも特急[あしずり14号]の車内を埋めるほどではありません。
その後、佐川駅、伊野駅、朝倉駅、旭駅と小まめに停車をした後、特急[あしずり14号]は定刻どおり高知駅に到着し、私の2000系DCへの最後の乗車(多分ですが…)も終了しました。
2000系DCに乗りたくて、今年に入ってからも1月、2月と2か月続けて2000系を使用する特急[宇和海号]に乗車をしたのですが、どちらとも使用車両がN2000系でしたので、高知を去る前に「もう一度オリジナルの2000系に乗りたい…」と思っていたのですが、今回、無事に念願がかない、これで思い残すことなく高知を去ることができそうです。
【乗車日:令和 4年 3月29日(火)】


【乗車日:令和 4年 3月29日(火)】



高知運転所・本日(3/28)の車両配置状況
先週に引き続き、本日の「高知運転所・本日の車両配置状況」です。
特に珍しい車両はありませんが、それでも四国や高知に来なければ見ることができない車両などをアップせていただいています。
PHOTO:本日の高知運転所の車両配置状況です。
PHOTO:1000系も並ぶとカッコいいですね。
PHOTO:キハ32と2000系DCの並び
PHOTO:一般色の2700系DCの姿も確認できました。
PHOTO:先週は赤が先頭、黄色が次位でしたが反対になりました。
高知運転所の観察ですが、今月末で高知を離れることになりましたので、本日で最後にさせていただきます。
ご覧いただきありがとうございました。
【観察日:令和 4年 3月28日(月)】

特に珍しい車両はありませんが、それでも四国や高知に来なければ見ることができない車両などをアップせていただいています。
PHOTO:本日の高知運転所の車両配置状況です。
PHOTO:キハ32と2000系DCの並び
PHOTO:一般色の2700系DCの姿も確認できました。
高知運転所の観察ですが、今月末で高知を離れることになりましたので、本日で最後にさせていただきます。
ご覧いただきありがとうございました。
【観察日:令和 4年 3月28日(月)】



特急[南風号]惜別乗車記(R4.3.23)
PHOTO:高知駅に到着する特急[南風7号]
「惜別乗車記」なんてタイトルを付けると、なんとなくJR四国の2700系DCが引退するような感じを与えてしまいそうですが、そうではなく、私が1年6か月過ごした四国・高知をこの3月末で離れることが決まったので、最後にもう一度、特急[南風号]に乗車を…と読み替えてください。
「惜別乗車記」なんてタイトルを付けると、なんとなくJR四国の2700系DCが引退するような感じを与えてしまいそうですが、そうではなく、私が1年6か月過ごした四国・高知をこの3月末で離れることが決まったので、最後にもう一度、特急[南風号]に乗車を…と読み替えてください。
もちろん、高知を離れても特急[南風号]は残りますが、さすがに「ちょっと乗りに行こう!」というエリアではありませんので、ここで最後にきちんとした乗車記を残すため惜別乗車をしてきました(本来なら、高知⇔岡山間の全区間乗車をするべきなのでしょうが、特急[南風号]といえば「アンパンマン列車」ですから、往復とも「アンパンマン列車」の「アンパンマンシート」を利用して…ということで、阿波池田駅までの往復をもって惜別乗車とすることにしました。)
特急[南風18号]は、高知駅に13時41分に到着する特急[南風7号]の折返し列車となるため、高知駅への到着シーンを撮影してからでも十分に撮影の時間があります。
発車時刻となり、特急[南風18号]はブルンというエンジン音ともに高知駅を離れますが、四国の列車がそうであるように、一度、ノッチを緩めてから再度、ノッチを入れて再加速をしていきます。
2700系DCの凄いところはここからの加速の鋭さですね。身体をシートに押さえつけられる感じがし、誰かに「今、乗っているのは電車だよ。」と伝えても誰も疑わないほどの加速で進んで行きます。
2700系DCの凄いところはここからの加速の鋭さですね。身体をシートに押さえつけられる感じがし、誰かに「今、乗っているのは電車だよ。」と伝えても誰も疑わないほどの加速で進んで行きます。
高知駅⇔土佐山田駅間は、ほぼ平坦な区間を走りますので「ここで時間を稼ぐ!」と言わんばかりの豪快なスピードでぐんぐんと進んで行きます。
土佐山田からは、いわゆる山間部へと入っていきますが、それでも2700系は身を左右に振りながらぐんぐんと進んで行きます。
土讃線の琴平駅以南は単線区間ですが、線路を支える路面はしっかりと補強されていることもあり、カーブやトンネルでもほとんど速度を落とすことなく進んで行きます。
土讃線の琴平駅以南は単線区間ですが、線路を支える路面はしっかりと補強されていることもあり、カーブやトンネルでもほとんど速度を落とすことなく進んで行きます。
繁藤駅を過ぎると特急[南風18号]は吉野川を左手に見ながら進んで行きます。
多くの特急も停車する大杉駅を通過し、特急[南風18号]は豪快な吹き上がるエンジン音を奏でるとともに、規則正しいジョイント音を刻みながら進んで行き、観光名所の大歩危駅に到着します。
多くの特急も停車する大杉駅を通過し、特急[南風18号]は豪快な吹き上がるエンジン音を奏でるとともに、規則正しいジョイント音を刻みながら進んで行き、観光名所の大歩危駅に到着します。
大歩危駅を発車し、しばらくすると鉄橋を渡りますが、ここが大歩危峡・小歩危峡のハイライトとなります(岡山に向かう際は、鉄橋の左手が大歩危峡で右側が小歩危峡となります。)。今年は雨が少ないということで、やや、迫力に欠ける吉野川ですが、大歩危・小歩危峡を過ぎるといつのまにか水をたっぷりと蓄えた吉野川を見ながらの乗車となります。
列車はしばらく走り、三縄駅を過ぎると大きく進行方向を右に変えて、三好市の中心駅となる阿波池田駅に到着しました。
阿波池田駅で約1時間滞在した後、今度は「黄色いアンパンマン列車」に乗って高知に戻りました。
特急[南風号]には良く乗った!というのが実感ですね。
高知にいると、何処に行くにも特急列車に乗らないと遠くに出かけられない…ということもあり、この1年6か月間、本当に良く乗りました。
また、ちょうどタイミングも良くて、一昨年の10月から昨年3月までは2000系DCの特急[南風号]に乗車もできましたし、撮影もすることもできました。
次はいつ乗ることができるかわかりませんが、私の中では「思い出の特急」になることは間違いないと思います(実際には、次の勤務地に向かう時も特急[南風号]を利用しますが、その時は仕事ですので、特急[南風号]の乗車記としてはこれが最後になります。)。
PHOTO:本日使用した指定席券(JR四国独特のザ・席(券)です。)
※現在、特急[南風号]の指定席車両に乗車すると、下のような記念乗車証が貰えます。



JR西日本 新快速1号(Aシート)乗車記(R4.3.18)
PHOTO:あなたを誘うAシート車両
京阪神地区を走る新快速に、2019年3月から有料座席サービス「Aシート」が導入された…という話は知ってはいたのですが、走っている列車本数が少なく、なかなか乗るチャンスが無かったのですが、今回、高知に戻る際、乗るチャンスに恵まれましたので乗車記をアップさせていただきます。
京阪神地区を走る新快速に、2019年3月から有料座席サービス「Aシート」が導入された…という話は知ってはいたのですが、走っている列車本数が少なく、なかなか乗るチャンスが無かったのですが、今回、高知に戻る際、乗るチャンスに恵まれましたので乗車記をアップさせていただきます。
※乗車した223系の写真ではありません。
★野洲(1145)→姫路(1348) 3454A 新快速1号
★野洲(1145)→姫路(1348) 3454A 新快速1号
Aシート車が組み込まれた姫路行きの新快速列車(新快速1号)は、11時40分頃に野洲駅の東側にある留置線から入線してきます。Aシート車は9号車に組み込まれていますので付属編成の姫路方の先頭車ということになります。車両のサイドにはブルーとホワイトのラインカラーも描かれており、他の車両とは違うんだぞ!ということをアピールしています。
車内に入ると特急普通車と同等のリクライニングシートが2-2列で並んでおり、座席にはテーブルとコンセントが設けられているほか、車内には無料のWi-Fiサービスも提供されています。
一部には「座席指定席の料金が高い!」という声もあるようですが、特急と同等の設備の他Wi-fiやコンセントの設備があることを考えると、私は安い…と思うのですが(ただ、6列席と8列席は中央扉を埋めた関係で、窓がありませんので、指定席を購入する際の参考としてください。…今回、私の席は6列のD席…)。
Aシート導入当初は、着席料金は500円で、空席がある場合はシートに座り、車内改札時に料金を支払う…という仕組みでしたが、2020年12月からは一部の座席(12席分)を指定席(840円)としての販売が開始され、2021年7月からは20席分に拡大されたという経緯があるのですが、指定席としての販売が定着したのでしょうか、本年3月12日のダイヤ改正から全席が指定席となったようですが、見ていると一般車両と間違えて乗ってくる人が多数いたほか、車内で指定席券が購入できると思って乗ってきた人も多かったので、もっとAシート車両を増やしてPRが必要だなぁ…と感じました(関西の方にこの方式は向いていないような気がするのですが…)。
私は、単に223系の1両をアコモ改善程度にシートを変えて、コンセントを付けて…と思っていたのですが、実際にAシート車に乗ってみると、他の車両に比べて断然静かですね。窓を見ると一般車とは異なり埋め込み式の窓ガラスになっていますので、他の車両とすれ違う時も「バシャッン!」という大きな音もせず極めて快適で、姫路まで2時間の乗車を楽しみました。
このAシート車ですが良いですねぇ…。
今回は2時間の乗車でしたが、米原駅から相生駅までは3時間かかりますので、ぜひ、増車をしてすべての新加速にAシート車を組み込んで欲しいです。

【乗車日:令和 4年 3月21日(月)】


