かつては私の出身地である信州・松本と新宿・東京を結んでいた特急[あずさ号]や[かいじ号]に使用されていた車両ですが、すっかりお色直しされて、現在では特急[踊り子号]や[湘南号]に使用されています。
「仕事が落ち着いたら1度乗りたい…」と思っていたのですが、なかなか定時に帰ることができなく、ようやく3か月が過ぎて定時に会社を出ることができましたので、ちょっと足を伸ばして小田原まで特急[湘南]に乗車してきました。
東京駅に到着後、指定席券売機で座席指定席券を購入し、東京駅の9番線ホームに向かいます(チケットレスの方が安いのですが、キップを手元に残したかったので、今回は紙の指定席券で乗車します。)。
私が17時35分頃にホームに上がって行ったところ、既に、特急[湘南1号]はホームに入線していましたが、まだ、客扱いは行われておらず、反対側のホームから品川行の特急[ひたち号]が発車した後、17時45分過ぎに客扱いが開始されました。
これから乗車する特急[湘南]ですが、2021年3月のダイヤ改正で誕生した特急列車で、それまで運転されていた湘南ライナー・おはようライナー・ホームライナーのサービス向上を図るため、列車種別を特急列車に格上げし、使用する車両もE257系のリニューアル車両(2000番台車及び2500番台車)となりました。また、特急への運用変更に当たり、座席定員制であった普通車、自由席であったグリーン車は共に全席指定に変更したうえで「えきねっとチケットレスサービス」の導入や普通車での「座席未指定券」発行による空席着席サービスが適用されるなど、サービス面での変更も行われました。
車両はリニューアルに当たり、車体塗装はE261系に準ずる伊豆の空と海の色をイメージしたペニンシュラブルーを基調としたものに変更され、ヘッドライト・テールライトがHIDからLEDのものへと交換されました。
内装面では、座席のモケットが交換され、窓側座席に電源コンセント、各座席の上方にはE657系と同様の指定席販売状況確認ランプ、各先頭車に荷物置場が設置されています。なお、0番台車時代には普通車との半室構造となっていたグリーン車は全室がグリーン車となっています。
車内に入るとモケットは交換されてはいるものの、やはりそこはE257系の車内、なんとなく「懐かしい…」という感じです。頭上の指定席販売状況確認ランプを見ると、窓側の席は全て緑か黄色が付いており、意外と乗車率が良いなぁ…という感じです。なんとなく、普段、自分が乗車している通勤ルートを特急車両に座って見る…というのがなんとなく不思議な感じです。
東京駅を定刻どおりに発車し、わずか8分で私が毎日利用している品川駅に到着します。品川駅からも多くの乗客が乗り込み、緑色の着席ランプの付いている座席がほぼ埋まった状態になりました。
特急[湘南1号]は品川駅を発車すると、少しづつ速度を上げて東海道線を進んで行きます。右手に東京総合車両所を過ぎるとさらに一段と速度を上げて大船駅を目指していきます。乗車しながら「[湘南ライナー]の時代って、こんなに速かったかなぁ…。」と過去の乗車の記憶をたどりながら乗車を続けます。
東京駅を発車してわずか24分、特急[湘南1号]は神奈川県の県庁所在地でもある横浜駅を、さほど減速もせずに通過していきます。
東京駅を発車して36分、品川駅を出てから初めての停車駅となる大船駅に到着します。この大船駅で1/3程度の乗客が下車します。大船駅を発車すると藤沢駅、辻堂駅、茅ケ崎駅、平塚駅、国府津駅と比較的小まめに停車をし、乗客を少しずつ降ろしながら進み、定刻の19時10分に終着となる小田原駅に到着しました。
思っていたよりは乗車率が良くて、ちょっと驚きでした。[湘南ライナー]時代より料金が上がっているのですが、それよりも自分座席が必ず確保されているという心理的な安心感が上回る…ということでしょうか。
「乗り鉄」を趣味とする私にとっては、[湘南ライナー]の時代には185系、215系、E257系、251系など、様々な列車が使用されており、それを選んで乗車するのも楽しみだったのですが、現在はE257系のみ…ということで、ちょっと楽しみが薄くなってしまったのが残念なところです。
ただ、かつて信濃路を走っていた車両がリニューアルされて元気に活躍していることが、ちょっぴりうれしかった乗車でした。
【乗車日:令和 4年 7月 1日(金)】



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