今年も「夏の青春18キップ」のシーズンがやってきました!夏の青春18キップは利用期間が長く、遠くまで・安く出かけるには最高のキップということで、今回は1泊で山陰まで足を伸ばすことにしました。
今回の「乗り鉄」のメインは「一畑電車」と「奥出雲おろち号」の乗車です。
【第2日目・8月3日(土)】
※2019年・夏の青春18キップ旅行記【山陰・出雲の旅②】(R1.8.2~3)からの続きです。
停まっていたホテルをちょっと早く出て、出雲市駅で普段見ることのできない列車などの撮影を行ってから快速[奥出雲おろち号]の入線を待つことにしました。
①出雲市(845)→備後落合(1236) 9152レ~9421レ 快速[奥出雲おろち号](←備後落合 DE15-2558+②スハフ12-801+スハフ13-801① 出雲市→)
「乗り鉄」2日目は出雲市駅からスタートします。本日のトップバッターであり、今回の「乗り鉄」の最大の目的でもある快速[奥出雲おろち号]に乗車します。
少し早めに出雲市駅に行って、色々な列車の撮影を行ってから快速[奥出雲おろち号]の入線を待とう…と思っていたところ、快速[奥出雲おろち号]は、発車の1時間前・7時45分頃に1号車のスハフ13を先頭に米子方面から回送されてきて出雲市駅の4番線に入線しました。『これからもう一度(益田方面に)引き上げて、再度、入線かな?』と思っていたのですが、そのまま客扱いを始めてくれましたので、暑いホームで列車を待つもことなく涼しい控車(スハフ12)で発車までの時間を過ごすことが出来ました。
暑い日が続いているので、乗客も多くないかも?と思っていたのですが、さすがに夏休みということで、座席のほとんどが埋まった状態で快速[奥出雲おろち号]は出雲市駅を発車していきます。
さて、今回乗車する快速[奥出雲おろち号]は、木次線の利用促進を目的としてJR西日本が1998年から運転を行っているトロッコ列車です。
牽引機はディーゼル機関車のDE15(-2558)またはDE10(-1161)で、12系客車(スハフ12-801、スハフ13-801)2両が連結された3両編成で、車体は白・青・灰色地に星模様が散らされた塗装を纏っています。
1号車のスハフ13は、備後落合寄りの先頭に連結されるトロッコ列車で、従来の車掌車部には運転室が増設されていおり、それに併せて前照灯とスノープラウも設置されています。車内は窓の無いオープン構造となっており、一部の座席は沿線の景色を楽しめるように外側向きに並んでいます。
2号車のスハフ12は控え車となっており、車内には簡易リクライニングシートに改造されています(1号車の座席と同じ番号の座席に座ることが出来ます。)。
列車定刻となり、快速[おくいずもおろち号]は、誰の見送りも無く、DE15が発するホイッスルも無く、もうひとつ「ガタン」という衝撃も無く出雲市駅を発車していきます。ここから宍道駅までの間はDE15が先頭となって進んで行きます。
列車は斐伊川を渡ると、いきなり次の直江駅駅に停車して特急列車の退避を行い、荘原駅にも停車を行った後、宍道駅に到着します。
宍道駅で約10分ほどの停車を行った後、進行方向を変えてトロッコ車両・スハフ13を先頭にして木次線に入っていきます。木次線に入ると一気に沿線の状況が変わり「ザ・ローカル線」といった中をトロッコ列車らしい速度で進んで行きます。
快速[奥出雲おろち号]は、木次駅までは「快速列車」ということで、通過駅もあったのですが、木次駅からは終着駅までは各駅停車となって進んで行きます。木次駅まではのんびりとした田園地帯をのんびりと走ってきましたが、木次駅を過ぎると急峻な谷あいを、いくつものトンネルをくぐりながら走っていきます。車内では木次駅から乗車したボランティアの方が沿線の観光ポイントやこの地方に伝わる民話などの説明を行ってくれますので、その説明を聞きながら乗車を続けます。なお、出雲市駅を発車した時には空席が目立っていた車内も、木次駅からの団体客で満席となりました。
車内では駅ごとに地域の特産品の販売が行われるとともに、沿線では地域の人達が手を振って見送ってくれるなど、この列車が沿線地域と密着して共生していることが伺えました(出雲市駅の寂しい出発が嘘のようです。)。
PHOTO:列車内ではボランティアの方の説明が終着寸前まで行われました。
亀嵩駅に到着しました。亀嵩駅といえば松本清張の小説・「砂の器」て有名なのですが、もう一つ有名なのが「お蕎麦」ということで、事前に亀嵩駅・扇屋そばさんにお願いしておいた「そば弁当」をいただきながら乗車を続けます。
出雲坂根に到着しました。ここの駅構内には寿命百年の古狸も愛飲したという伝説の「延命水」が湧いていて、停車時間には多くの乗客で賑わいました。
出雲坂根駅で一休みした快速[奥出雲おろち号]は出雲坂根駅を発車すると、木次線最大のハイライトとなる三段スイッチバックに入っていきます。
ここからは急勾配を上っていくため、全国的にも珍しい「三段式スイッチバック」を走っていきます。出雲坂根駅から一旦バックで折り返して二段目の坂を800m登り一度停車します。更に途中でもう一度進行方向を変えて、ジグザグしながら勾配を登っていきます。ちなみに出雲坂野駅と次の三位野原駅との標高差は160mあるそうです。
この区間が木次線のハイライトということで、スイッチバックに引き続き、谷底まで約100mあるという真っ赤な三井野大橋を眺めながら、次は日本最大級の二重ループ「奥出雲おろちループ」を見ながらと、まさに息をのむような絶景を見ながらの乗車が続きます。
三井野駅を過ぎると峠越えが終了したようで、中国山地を軽やかに下っていきます。その後も山間地域を走り抜け、田園地帯を軽やかに駆け抜け、最後の停車駅となる油木駅に停車した後、ほぼ定刻どおりに快速[奥出雲おろち号]は備後落合駅に到着しました。
備後落合駅到着後は、復路の快速[奥出雲おろち号]の撮影を行い、ただ、ひたすら次の列車の到着を待ちました。
備後落合駅到着後は、復路の快速[奥出雲おろち号]の撮影を行い、ただ、ひたすら次の列車の到着を待ちました。
②備後落合(1437)→新見(1600) 444D キハ120系単行
備後落合駅からは名古屋に向けて帰ります。ここからはキハ120系に乗って新見駅に向かいます。芸備線の備後落合駅から新見駅に向かう列車は1日3本しかありませんので、絶対に乗り遅れは禁物です。
※乗車した列車の写真ではありません。
③新見(1638)→岡山(1738) 1022M 特急[やくも22号] 381系6連
新見駅からは特急[やくも22号]で岡山駅までワープをします。
この特急[やくも]には、今や貴重となった国鉄型車両の381系が使用されています(すっかり寝てしまい、気がつくと倉敷駅を過ぎていました…)。
※本日乗車した列車の写真ではありません。
④岡山(1800)→相生(1905) 1330M 115系4連
この列車で姫路駅まで行って、姫路駅1分の乗換時間で新快速に乗り継げば、少し早めに名古屋に帰ることが出来るのですが、ゆっくりと座って帰りたいので、次の新快速で帰ることとし、この列車は相生駅で下車しました。
しかし、姫路⇔岡山間の普通列車って本数が少なすぎますし、編成も短すぎると思うのですが…。
⑤相生(1918)→野洲(2146) 3328M 新快速 223系12連
⑥野洲(2155)→米原(2222) 824T 223系8連
相生駅からは新快速を乗り継いで米原駅まで乗車しました。途中、三ノ宮付近で花火大会の影響を受けて大混雑となりましたが、全区間、窓際席に座って新快速の爽快な走りを楽しむことが出来ました。
⑦米原(2238)→大垣(2312) 3230F 313系6連
さすがにこの時間になると米原ダッシュ」の必要も無く、ゆっくりと5番線ホームから7番線ホームへ移動をして、大垣まで1人で座っていくことが出来ました。
⑧大垣(2317)→名古屋(2353) 5702F 区間快速 313系8連
今回の「乗り鉄」のアンカーは313系の8連、大垣ダッシュをすることも無く、ゆったりと座って名古屋に帰ってきました(この時間帯の乗り継ぎ、意外と良いかも…)。
久しぶりにトロッコ列車に乗りましたが、JRのトロッコ列車とはスケールの大きさや沿線の方々のホスピタリティが全然違いますね。最初、4時間も暑い中、トロッコ列車に乗れるかな?と思っていたのですが、全く退屈することなく過ごすことが出来ました。木次線の全線乗車が無ければ帰りも乗りたかった…というのが正直な感想でした。
ちなみに…乗車する際は数番号のD席がお勧めですね。奇数番号だと絶景の反対側の席になってしまいますのでご参考にしてください。
ちなみに…乗車する際は数番号のD席がお勧めですね。奇数番号だと絶景の反対側の席になってしまいますのでご参考にしてください。
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