※古い乗車記を他ブログから引っ越しています。一部写真が無い部分や誤字・誤変換等もありますが、よろしければご覧ください(by管理人)。
学生時代から何度なく紀伊半島の南部、特に新宮付近には写真を撮りに訪ねており、社会人となってからも数年に1度は訪ねる、いうなれば私にとって第2の故郷のような場所なのですが、なぜか名古屋に住むようになってからは訪ねるチャンスが無く、近いうちに近いうちに…と思っていたところ、テレビで「めはり寿司」を紹介する番組を見たものですから無性に行きたくなってしまいました。
ただ、青春18キップのシーズンではありませんのでどうやって行こうか?と考えていたところ、5月26日(日)に熊野市において「さわやかウォーキング」が開催され、その日だけ名古屋⇔熊野市間に臨時急行[熊野古道世界遺産登録15周年記念号]が走ることが分かりましたので、もう、これは行くしかない!ということで、臨時急行[熊野古道世界遺産登録15周年記念号]の乗車も兼ねて4年ぶりに紀伊半島に行ってきました。
名古屋からは臨時快速の[みえ51号]で多気駅を目指します。今日は熊野市において「さわやかウォーキング」が開催されるということで、臨時の急行[熊野古道世界遺産登録15周年記念号]が運転されますので、当初はこちらに乗車して…と思って指定席券を確保したのですが、この列車に乗っても[みえ51号]に乗車しても新宮駅に到着するのは同じ時刻になってしまいますし、なによりも行きも帰りも(昨日からも)ずっとキハ85系に乗ることになってしまいますので、乗車する列車に変化をつけるために快速[みえ51号]に乗車することにしました。
これから乗車する快速[みえ号]にはキハ75系気動車が使用されています。キハ75系気動車は、1993年に誕生した一般型気動車で、JR東海が国鉄から承継したキハ58系・65系気動車の老朽取り替えを目的として設計・製造された車両です。「一般型気動車」とは言われているものの、搭載されているエンジンはキハ85系特急型気動車と同じカミンズ製350psエンジンをを2機搭載しており非常に高出力型の気動車です。
デビュー当初は快速[みえ号]だけでなく、急行[かすが]や武豊線で使用されていましたが、現在では快速[みえ号]や参宮線・高山本線・太多線の普通列車に使用されています。
さて、快速[みえ51号]は名古屋駅の12番線ホームに7時20分過ぎに入線してきますので、ゆっくりと撮影をしてから車内へと入ります。前述のとおり、キハ75とキハ85は搭載しているエンジンは同じなのですが、車両構造の違いからキハ75はエンジンの音がガンガン車内には行ってきますので、いかにも「ディーゼルカー」という感じがします(特急車両はそれ相当の遮音がされていると思います。)。そんなエンジンサウンドを楽しみながら、多気駅までの約1時間30分の乗車を楽しみました。
多気駅で15分ほど待った後、後続の特急[WV南紀1号]で新宮駅を目指します。特急[WV南紀号]は所定4両なのですが、本日は5両で運転ということなので乗客が多いことが予想されたのですが、多気駅の4番線に到着した特急[WV南紀1号]の(私が乗車した5号車)は、さほど混雑しておらず2人掛けの座席に1人でゆったりと座ることがではました(結局、新宮駅まで誰も横に来ませんでした。)。
多気駅を発車するとほどなく参宮線と別れて紀勢本線を南下していきます。前述のとおり、何度となく紀伊半島は訪れているものの、その多くは青春18キップを利用した旅行で、多気からは普通列車を利用するのが大半でしたので、もしかすると多気駅から新宮駅まで特急に乗る…というのは初めての体験かもしれません。
最初の停車駅である三瀬谷駅を過ぎると、列車は徐々に標高を上げながら「荷坂峠越え」に入ります。ただ、荷坂峠の標高は200M少々ですし、三瀬谷側からは相当の距離をもって標高を上げて行きますので、列車に乗っていてもあまり「峠越え」をしているという感じは受けません。ただ、トンネルを抜けた瞬間に『ずいぶん高いところを走っているんだ…。」と気づくことになります。この荷坂峠の途中から、列車は一気に山を下って紀伊長島機に到着します。
紀伊長島駅を過ぎると、それまでの山間部から進行方向左手に海を見ながらの乗車が多くなります。今日は天気も良く車窓から青い海、青い空、白い水砂浜をたっぷりと堪能しながら新宮まで乗車を楽しみました(熊野市駅で「さわやかウォーキング」を開催していることもあり、ほとんどの乗客が熊野市駅で下車しました。)。
◎めはり寿司を食べに…
新宮到着後は、今回の「乗り鉄」の目的でもあるお目当ての「めはり寿司」を食べに向かいます。
新宮の駅から徒歩10分ほどかかりますが、絶対に行く価値のあるお店だと思います…。
新宮駅からはキハ25を使用する普通列車で熊野市に戻ります。ロングシートのキハ25ではなく、転換クロスシートのキハ25ならば、青春18キップを使って新宮まで乗りたいのですが、さすがにロングーシートでは旅行気分も上がりませんね…(この列車、熊野市で開催されている「さわやかウォーキング」の輸送のため、通常の2両ではなく4両編成で運転されました。)。
※残念ながら、水は出ませんでした…。
熊野市からは、本日開催された「さわやかウォーキング」のために設定された臨時急行[熊野古道世界遺産登録15周年記念号]に乗車して一気に名古屋駅に戻ります。
この臨時急行[熊野古道世界遺産登録15周年記念号]には、特急[WV南紀号]と同じキハ85系が使用されます。また、設定された時刻については、特急[WV南紀84号]と同じですので、いうなれば料金を下げたダンピング列車ということにもなります。
列車は既に熊野市駅の3番線ホームに置かれており、15時を過ぎたあたりで客扱いが開始されました。
臨時急行[熊野古道世界遺産登録15周年号]は、さわやかウォーキングに参加した多くの人と、これまた多くの鉄道ファンを乗せて熊野市駅を定刻どおりに発車していきます。車内はほぼ満席。私の横には小さな子供を連れた女性がきたのですが、子供がお母さんの膝の上に座るのを嫌がったため、座席を詰めて3人掛けで座ってきましたので、結局、身動きが全く取れない3時間10分の苦痛な乗車でした。
熊野市駅を発車すると、名古屋までの停車駅は尾鷲、紀伊長島、三瀬谷、多気、松阪、津、四日市、桑名と、特急[WV南紀号]と同じに停車をして行きます(特急[WV南紀84号]のダイヤ筋ですので当たり前と言えば当たり前ですが…。)。
列車名は多客臨時列車っぽいですがイベント列車ではありませんので、車内でパンフレットの配布や観光案内もなく、列車は淡々と進み、何の配布物もなく名古屋駅に到着してしまいました。
往路は快速+特急、帰路は全て特急という形で新宮まで行って来たのですが、なんとなく何かが違うような気がします…。物足りないような、不十分なような気持が残ってしまいました。
もしかすると往復に利用した列車が普通列車じゃなかったからかも…。やはり、一駅、一駅進んで行くから、新宮に行く価値があるような気もしてしまいました。
今年の夏は青春18キップでもう一度行ってみようかな…。
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