※古い乗車記を他ブログから引っ越しています。一部写真が無い部分や誤字・誤変換等もありますが、よろしければご覧ください(by管理人)。
2017年5月に誕生した高山線の観光列車・急行[ぬくもり飛騨路号]が令和の年も運転されます。
この列車、キハ85系ディーゼルカーを使用する急行列車ということで、以前から乗車したいと思っていたのですが、なかなか乗車するタイミングに恵まれなかったのですが、今回、ラッキーなことに指定席が確保できましたので、飛騨古川駅まで乗車してきました。
新守山駅からは少し早めの列車で名古屋駅に向かいました(到着後、稲沢駅の観察に行ってきました。)。
急行[ぬくもり飛騨路号]は名古屋駅の6番線から発車します。この6番線は東海道線の大垣・米原駅方面に向かう快速列車の乗降ホームのため、列車の入線は8時50分頃ということで、慌ただしく入線してきた列車の先頭部の写真を辛うじて撮ってから列車内に入ると、ほどなくして急行[ぬくもり飛騨路号]は名古屋駅を発車します。
名古屋駅を発車する特急[WVひだ号]がそうであるように、急行[ぬくもり飛騨路号]の座席も、岐阜駅より先の高山線内で座席が進行方向を向くように逆向きにセットしてあります。誰もそのレイアウトに違和感が無いようで座席を回転させませんので、私も仕方なく反対向きで座っていくことにしました。
さて、これから乗車する急行[ぬくもり飛騨路号]には、特急[WVひだ号]や特急[WV南紀号]に使用されているキハ85系気動車が使用されています。
このキハ85系気動車は、キハ80系の置換え及び所要時間短縮のために開発され、1989年の2月から運用に就きました。その心臓部はカミンズ社製の350馬力のエンジンを1両当たり2機搭載しており、この強馬力により非電化区間において、当初の目標どおり大幅な時間短縮を達成することが出来ました。
なお、このキハ85系気動車については、後継車両として新たにハイブリッド気動車の投入計画が発表されており、本年度末には先行量産車が完成するようで、2022年以降に本格導入予定となっていますので、今のうちにしっかりと記録をしておく必要のある車両でもあります。
今回、乗車している急行[ぬくもり飛騨路号]の指定席ですが、入手に相当苦労するのでは…と思ったのですが、指定席券の発売日夕方でも窓際の席が購入でき、それを裏付けるかのように、本日の車内もだいたい6~7割程度の乗車率で名古屋駅を発車しました(途中の岐阜駅、美濃太田駅からの乗客もいましたが、それでも乗車率は7割強といったところでした。)。
名古屋駅を発車した急行[ぬくもり飛騨路号]は、エンジン音も軽やかに快調な速度で西に向かって進んで行きます。
この急行[ぬくもり飛騨路号]ですが、名古屋駅を発車すると間もなく「鉄道ファン」としては最大のハイライトを迎えます。実は急行[ぬくもり飛騨路号]ですが、東海道線を岐阜駅に向かって走っていくのですが、枇杷島駅の手前から稲沢駅までの先までの間は、東海道線ではなく並行して走るJR貨物線を走っていきます。このことについては、パンフレットにも車内放送でも行われませんので、一般の乗客の方には分からないのですが、普段、旅客列車が走らない区間を走行しますので、興味がある方は一度、乗車することをお勧めします。
急行[ぬくもり飛騨路号]は、前述のとおり枇杷島駅の手前からJR貨物線に入り、普段、見ることが出来ない景色を見ながら、また、東海道線を跨ぎながら進んで行きます。途中、稲沢駅の手前で一時停止はあったものの、普段は離れた場所からでないと見ることのできない、稲沢駅の貨物機の入換シーンを間近に見て、再度、東海道線を跨ぎ貨物線での走行を終えて東海道線へと合流します。その後、木曽川を渡り、進行方向右手に街並みが見えてくると岐阜駅に到着します。
岐阜駅で約3分ほど停車した後、急行[ぬくもり飛騨路号]は進行方を変えて4号車を先頭にして高山線に入っていきます。高山線は単線区間、しかも急行[ぬくもり飛騨路号]は臨時列車ということで、長森駅、鵜沼駅、坂祝駅と小まめに停車を行い、列車交換を行いながら進んで行きます。また、岐阜駅到着前から車内では沿線の名産品を販売するワゴンサービスのほか、沿線自治体の観光協協会の方々からパンフレットやプレゼントの配布が行われました。
街並みが続いていた車窓が途切れ、進行方向右手に木曽川が近づくと、急行[ぬくもり飛騨路号]は太多線との乗換駅となる美濃太田駅に到着します(行き違いの列車が遅れたため、約3分ほど遅れての到着でした。)。
美濃太田駅を長いタイフォンを響かせながら発車した急行[ぬくもり飛騨路号]は、太多線を右手に見ながら進んで行きます。美濃加茂の街をしばらく進み、今度は木曽川でなく飛騨川の流れが進行方向右手に近づきます。この飛騨川の流れに沿ってしばらく進むと、飛騨川の両岸には切り立った岩が多数並び、その間をエメラルド色をした水が流れる「飛水峡」に到着します。普段、列車に乗っていても通り過ぎる景色ですが、急行[ぬくもり飛騨路号]は観光列車ということもあり、この「飛水峡」で一時停止を行うサービスがありました。
急行[ぬくもり飛騨路号]はしばらく、この飛水峡を見ながら進んで行きますが、そのうちに飛騨川の流れが広くなり水量も徐々に増えてきます。その後、この飛騨川を鉄橋を何度か渡り、ダムにより堰き止められたことにより水量が豊かとなった飛騨川が進行方向左手に見えるようになると、急行[ぬくもり飛騨路号]は、間もなく飛騨金山駅に到着しました。
飛騨金山駅では「列車退避を行っていた。」と聞いていたのですが、時刻が変わったのでしょう、わずかな停車の後に発車し、急行[ぬくもり飛騨路号]は美濃路から飛騨路へと入っていきます。その後、飛騨金山駅の先にある「福来信号所」で列車交換のための一時停車を行った後、日本三名泉といわれる下呂温泉で有名な下呂駅に到着しました。ここ下呂駅では約15分停車します。
下呂駅を発車した急行[ぬくもり飛騨路号]は、一路、高山駅を目指して北上していきます。車内では、ここまで乗車していた下呂市観光協協会からバトンを引き継いだ飛騨市観光協会の方からパンフレットの配布が行われました。
途中の飛騨萩原駅では地元の皆さんからの歓迎を受けるため、急行[ぬくもり飛騨路号]は速度を落とし、タイフォンを鳴らしながらゆっくりと通過していきます。
その後、車内では飛騨牛の焼肉の割引チケットを賭けたじゃんけん大会が行われ、車窓ではいくつものトンネルを抜け、何度となく飛騨川・宮川を渡り、飛騨の小京都・高山駅に到着しました。
PHOTO:飛騨萩原駅では地元の皆さんからの歓迎をうけます。
高山駅でも15分ほど停車をします。高山駅では何もイベントが無いのかな?と思って改札に向かったところ、改札口を出る手前で高山市観光協会さんからパンプレットやプレゼントの配布が行われていました(車内では配布されませんでした。)。
高山駅では乗客の大半を降りたようで、身軽となった急行[ぬくもり飛騨路号]は、高山駅の駅員さんや観光協会の皆さんに見送られながら最終目的地の飛騨古川駅を目指して進んで行きます。
さすがに「もう何も車内イベントは無いだろう…。」と思っていたのですが、高山駅発車後、高山駅で交代した乗務員さんから、きれいにパウチされた「乗車記念カード」をいただきましたので、この列車、やはり終点まで乗車するのが(鉄道ファンは)必要のようです。
急行[ぬくもり飛騨路号]は、このまま終点まで一気に走り切る…と思っていたのですが、そこは単線区間を走る臨時列車ということで、上枝駅で列車交換を行った後、ゆったりとして速度でしばらく進むと、静かな城下町・飛騨古川駅に到着しました。
※2番線に特急[WVひだ号]が停車しているのが映画のシーンのようですが、実際には2番線に特急[WVひだ号]は入らないようです。また、3番線にキハ85が入るのも珍しいのではないかと思いますが…?
飛騨古川駅到着後は、特に観光をする予定をして居ませんでしたので、明日以降の予定もありますので特急[WVひだ32号]で名古屋に向けて戻ります。
急行[ぬくもり飛騨路号]に乗っていたときは、「そんなに遅い。」とは感じなかったのですが、やはり特急列車は速いですねぇ…。撮った写真の整理をして、この原稿の下書きを書いているうちに太多線との乗換駅である美濃江太田駅に到着してしまいました。
美濃太田駅からは太多線の普通列車で多治見駅に向かいます。
仕事で良く利用する路線ですが、仕事で乗るときと、趣味で乗るときでは全然気分が違いますね。
多治見駅からは隣のホームで待っていた名古屋行きの普通列車で新守山駅に戻り、今回の「乗り鉄」も無事に終了しました。
久しぶりの「イベント列車」への乗車ですが、やはりイベント列車は賑やかくて良いですね。また、この急行[ぬくもり飛騨路号]は沿線からのプレゼントも多いので、とてもお得感もありますので、また、機会があれば乗車してみたいと思いました。ただ、一般の乗客の方からすると、名古屋から飛騨古川まで3時間30分というのは、
ちょっと時間が長すぎるのかな?と思いました。
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