※古い乗車記を他ブログから引っ越しています。一部写真が無い部分や誤字・誤変換等もありますが、よろしければご覧ください(by管理人)。





 昔は「長距離鈍行」というものが全国あちこちに走っていたのですが、国鉄がJRとなってからは長距離鈍行というものの存在が無くなりつつあります。
 そのような中、中央東線には高尾発・長野行きという長距離鈍行が残っており、稀有な存在として注目されつつあるところですが、よく調べると中央西線にも乗車時間が3時間を超える神領発・松本行きという普通列車があることに気が付きました。
 始発駅の時刻が早朝ということあり、なかなか乗ることが難しい列車ですが、愛知に住んでいるという地の利を生かして全区間乗車にチャレンジしてきました。






DSC02966
①神領(544)→松本(850) 1825M 313系4連【B502+B402編成】※中津川→松本間は2両
 今回の「乗り鉄」に選んだ列車は「神領駅発」ということで、私が住む新守山からは、朝が早すぎて接続する列車が無いため、神領駅まではバイクで向かい、そこから「乗り鉄」をスタートします。

 松本行き普通列車は神領電車区の留置線から神領駅の3番ホームに5時40分過ぎに入線してきます。4両で入線してきましたたので、朝の通勤対応のためかな?と思っていたところ、後ろの2両は中津川駅で切り離すとのアナウンスが流れましたので、慌てて最後部の車両から移動をして座席を確保しました。

 松本行き普通列車は2~3割程度の乗客を乗せ、神領駅を定刻に発車して各駅に停車しながら進んでいきます。神領駅を発車した段階では、さほど乗客が多くは無かったのですが、途中駅からの利用客が意外と多く、多治見駅からは7~8割の乗車率となって進んで行きます。



DSC02967
     PHOTO:神領電車区を横目に見ながら松本に向けて進んで行きます。



 この列車、前述のとおり中央西線の長距離普通列車なのですが、中央東線の普通列車と比較すると、中央東線を走る高尾発・長野行きは、全行程245kmを4時間51分かけて走りますので、表定速度は50.5km/h、一方、今回乗車しているこの列車は全行程167.3kmを3時間6分で走りますので、表定速度は53.4km/hとなり、走行距離では中央東線の普通列車に負けていますが、速さという面ではこちらが勝っていることになります(中央東線の普通列車は、本年3月のダイヤ改正で所要時間が6分ほどデビュー時よりもかかるようになっています。)。
 路線状況があまり良くない中央西線の方が早い理由は、中央東線の普通列車は途中で特急列車の退避を数回行う必要があるのに対して、中央西線の普通列車は終着の松本駅まで特急から逃げ切ることが出来るから…というのが大きな理由ではないかと思います。ただ、どちらの列車とも、一昔前の特急列車並みの表定速度で走りますので、普通列車とは言えども、とても速いと感じました。

 中津川駅では前述のとおり、4両編成のうちの後方2両の切り離し作業のため6分ほど停車をします。この時間になると中津川駅の売店も開いており、この停車時間を利用して買い物をしている人の姿を結構見かけました。この中津川駅では乗って来る人より、降りる人の方が若干多く、車内は幾分空いた状態で中津川駅を発車します。

 中津川駅を発車する時点では曇り空でしたが、坂下駅付近からは雨が降り始め、しばらくすると大雨が降ってきて、このまま降り続いたらおり運転が中止になるかも…と思ったのですが、なんとか大雨のエリアを無事に通り過ぎて、列車は松本に向かって進んでいきます。



DSC02968
       PHOTO:中津川駅では編成の分割作業が行われました。







DSC02969
    PHOTO:坂下駅付近では大雨が降って来て、一瞬、ドキッとしました…。




 途中の木曽福島駅では名古屋行きの特急と交換します。お盆に入っこともあるのでしょうか、特急は意外と空いていますが、その反面、ここからは松本行きの普通列車へ乗り込んでくるひとが多くなってきました。

 塩尻駅からはJR東海エリアからJR東日本エリアに入るとともに、ここまでのワンマン運転から車掌さんが乗務するツーマン運転となります。塩尻駅では多く乗客が降り、幾分身軽となった松本行き普通列車ですが、広丘駅、村井駅と各駅から多くの乗客が乗りこみ、最後はだいぶ賑やかな車内となって松本駅に到着しました。



DSC02970
      PHOTO:塩尻駅はJR東海とJR東日本の境界駅となります。








DSC02972
②松本(1823)→中津川(2050) 838M 313系4両【B503+B502編成】
 松本で所用を済ませ、明日からも仕事のため名古屋に帰ります。本日は「青春18キップ」を使用していますので、帰りの列車も当然ながら普通列車です。
 松本駅発18時23分の普通列車で中津川駅まで乗車しました(こちらは全区間4両編成です。)。
 後続の特急列車が遅れていることや対向する列車が遅れていた影響を受け、中津川駅には約7分ほど遅れて到着しました。



DSC02973
           PHOTO:塩尻駅に停車中の838M






DSC02975
③中津川(2100)→新守山(2156) 3710M
 中津川駅からは普通列車でアパートにある新守山駅に戻りました。中津川の街では花火大会が開催されていてホームは大混雑していましたが、ここからは長大編成の列車ということもあり、余裕で座って戻ることが出来ました。



 少し前までの長距離普通列車というと、途中駅での停車時間が長く、結果的に全体の所要時間も長くなる傾向にありましたが、現在の普通列車は早いですね。正直に言えば、各駅に停車していますので、そんなに「速い」とは感じないのですが、結果的に乗車時間を見るとそんなに(乗車時間は)長くない…ということになります。
 また、今回乗車した列車は転換クロスシートの313系ということもあり、進行方向を向いて景色を見ながら乗車することが出来ましたのも時間を感じなかった要素なのかも知りません。青春18キップが余っていますので、もう少し長い距離を走る普通列車の乗車にチャレンジしたくなりました。


【乗車日:平成30年 8月12日(日)】鉄道コム鉄道コム