※古い乗車記を他ブログから引っ越しています。一部写真が無い部分や誤っている部分もありますが、よろしければご覧ください(by管理人)。


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 1960年代に「無煙化のエース」として登場したキハ28・58もいよいよ終焉の時が迫っているようです。JR東日本で細々と活躍していたキハ28・58は既に解体され、JR東海にも四国にも現役車両は残っておらず、もはや風前の灯といった状態となっています。
 今回はそんな中、定期列車として毎日活躍しているJR西日本・富山地域鉄道部富山運転センターのキハ28・58に乗車に出かけてきました。





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①直江津(1611)→富山(1809) 564M 419系3連【D02編成】
(←富山 クハ418-2+モハ418-2+クモハ419-2 糸魚川→)
 午前中は松本で所要があったため、今回は直江津まで車で向かい直江津から列車に乗車します(本当は糸魚川から乗車したかったのですが、糸魚川市内に安価な有料駐車場があるのか不安でしたので、直江津駅へ向かうことにしました。)。

 直江津駅からは16時11分発の列車で富山に向かいます。この列車は直江津駅に15時22分に到着する列車の折り返し運転となりますので、余裕で進行方向右側のボックス席を確保することができました。ここからは、こちらも今や貴重となった419系に乗車します。さて、この419系ですが今年の3月のダイヤ改正では廃車は免れましたが、使い勝手の悪い車両ということで、いつ運用離脱・廃車となっても不思議ではない車両ですから、乗るのも撮るのも今のうちに…と思っています。

 直江津駅でひととおり写真を撮った後車内に入り出発を待ちます。相変わらず座り心地のいい大きなボックス席です。発車時刻になりましたが、さすがに帰宅時間にはまだ早いようで車内は3~4割程度の乗車です。このような状態がしばらくは続いたのですが、入善駅を過ぎる頃から混雑が始まり、魚津駅からは学校帰りの学生さんたちがどっと乗り込んできて車内は大混雑となりました。

 419系はドアの位置や大きさなどから乗降に時間がかかってしまいますが、逆にボックス席に大人4人がしっかりと座ることができる数少ない普通列車ですので、個人的には475系よりも好きな車両なんですが、さすがに車内で乗降の状態を見ていると時間がかかり過ぎるようですね。
 列車は学校帰りの高校生で大混雑となった状態で富山駅に到着しました。




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     PHOTO:4人座っても足も肩周りも干渉しない大型のボックスシート







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        PHOTO:糸魚川駅のレンガ庫はこんな状態でした。








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②富山(1911)→越中八尾(1936) 888D キハ28・58
(←越中八尾 キハ58-1114+キハ28-2346 富山→) 
 富山駅ではしばらく時間がありましたので駅前で所要を済ませてからホームに入ります。キハ28・58が使用される888D列車の発車時刻は19時11分ですが、発車時刻の40分近く前の18時35分に富山貨物」から送り込まれてきます。

 富山地域鉄道部にはキハ28・58の2連が2編成(国鉄急行色と高岡色)残っていますので、どらの編成が来るのかが楽しみでしたが、本日送り込まれてきたのは「高岡色」のキハ28・58が富山駅の2番線ホームに入ってきました。

 さすがに入線と同時に乗り込む乗客はさほどいませんので、ゆっくりと写真をとることができます。ひととおり写真を撮った後、車内に入りキハ28・58独特のエンジン音、カランカランという音を聞きながら発車の時を待ちます。入線をしてきた直後は数えるほどしかいなかった乗客も、いつの間にか立ち客が出るほどの混雑になっています。

 キハ28・58は定刻どおりに富山駅を発車します。決して速いわけではありませんが重厚なエンジン音を奏でながら加速をしていきます。また、ディーゼル特有の排気ガスの匂い車内に入ってきて、なんとなくノスタルジックな気分に浸りながら30分ほどの乗車を楽しみました。



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      PHOTO:キハ58は唯一残っているパノラミックウインドウ車 







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         PHOTO:昔ながらのボックスシートが並びます。 







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   PHOTO:窓際の足元にヒーターが通っているのもディーゼルカーならでは…。







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            PHOTO:キハ28の運転席







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③越中八尾(2001)→富山(2033) 893D キハ28・58
(←富山 キハ28-2346+キハ58-1114 越中八尾→)
 折り返しの越中八尾駅では30分ほど時間があるので「撮影タイム」と思っていたのですが、ホームが暗すぎて撮影には不向きですので車内で乗車記の整理等をしながら発車の時を待ちます。

 往路はキハ28に乗車しましたので、帰りは2エンジン車のキハ58に乗車します。「車内のアコモには違いが無いね…。」と思ったのですが、キハ28は出入口の両端がロングシート化されている一方、キハ58は運転席後部のみがロングシートとなっており、また、シート背もたれ部の手すりの形状にも違いがあることがわかりました。また、車外形状を見比べると大きな相違点があります。このキハ58は唯一残ったパノラミックウインド車でもありました。

 往路は帰宅帰りの人で大混雑しましたが、さすがに折り返しの列車は乗車する人も少なく、2両で10数名程度の乗客しか居ませんでした。この列車に乗って高山線を走破する…なんてことは夢のまた夢なんでしょうか。




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     PHOTO:キハ58のシートは手すりの形状がキハ28と異なります。







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         PHOTO:富山駅に到着したキハ28・58







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④富山(2104)→直江津(2252) 561M 475系3連【A19編成】
(←糸魚川 クモハ475-46+モハ474-46+クハ455-60 富山→)
 仕事帰りの人で混雑する富山駅。「直江津行きの普通列車は何時に入ってくるのかな?」と思っていたところ、20時40分過ぎに回送列車が入線してきました。どうやらこの列車が直江津行きの列車となるようです(ホームでそのようなアナウンスはありませんでした。)。しかもこの列車、乗りたくて乗りたくて仕方のなかった国鉄色の475系です。今回の乗り鉄はこれで3種類の国鉄型車両に乗車できることになりました。

 さて、国鉄色を纏った475系・編成ですが、車内は他の475系と同じですので車内に入ってしまえば国鉄色を意識することもありません。ただ、気分だけは急行に乗車している。」という気分に浸れます。

 富山駅を発車する時点では大混雑の列車でしたが、駅に到着するたびに降りる人が多くなり、入善駅を過ぎる頃には1ボックスに1人程度という状態です。富山に向かう時にも込み始めたのが入善駅でしたから、この辺が富山までの通勤圏内という所なんでしょうね。
 元急行車両のボックス席に座り足を前のシートに投げ出し、漆黒の闇の中「ガタン・ゴトン」というレールのジョイント音を聞いていると、本当に急行列車に乗っている気分に浸れます。

 今日は短い「乗り鉄」でしたが、3種類の元国鉄車両に乗れ、非常に有意義な一時を楽しむ事ができた1日でした。



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       PHOTO:富山駅で413系と並ぶ国鉄急行色の475系






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       PHOTO:内装は他の475系と変わりがありません。




 現在、高山線で走っているキハ28・58も2006年に始まった「列車増発社会実験」の一環として走っているものであり、実験が終了してしまえばそのまま運用から外れてしまうものと思われます。
 それまでの間に何とかして、昼間に走行する(できれば国鉄色の)キハ28・58に乗車したいと思ってはいるのですが…。


◎おまけ
 直江津駅に向かう途中、大糸線のキハ120を撮影しました。私はキハ120はディーゼルカーではなく「レールバス」だと思っていますので、全く「乗る」も「撮る」も興味がありません。
 地元の皆さんか「新しい車両は良い。」と思っているならばいいのですが…。



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           PHOTO:大糸線の撮影名所を走るキハ120

【乗車日:平成22年5月7日(金)】鉄道コム鉄道コム