※古い乗車記を他ブログから引っ越しています。写真がありませんが、よろしければご覧ください(by管理人)。


 10月からスタートした「信州DCプレキャンペーン」ですが、10月中は旧型客車を使用した快速[セピア色の※※]が県内各地を走り、沿線を含めて結構な賑わいを見せるなど、来年の本番に向けてのムードが高まってきました。

 そしてこのプレ・キャンペーンの中盤を締めくくるのは485系を改造したお座敷列車・宴を使用した急行[信濃路の宴]です。

 当初は乗車予定は無かったのですが、ふらっと立ち寄った駅の窓口で販売状況を聞いたところ「だいぶ残っていますよ!」と言われたため衝動買いをしてしまいました。
 本当は往復とも全区間乗車したいところですが、予定等もあるため往路の松本までの乗車だけですが、久しぶりのお座敷列車の旅を楽しんできました。
※お座敷列車への乗車は、平成20年1月26日の快速[お座敷冬の味覚号](JT「ゆう」使用)以来となります。




①長野(938)→松本(1101) 9502M 急行[信濃路の宴] 485系6連
(←松本⑥ クロ485-1+モロ485-2+モロ484-4+モロ485-3+モロ484-5+クロ484-3 ①長野→)
 長野駅に到着したのは9時10分くらいでしょうか。6番線ホームにはまだ列車は入線していないようです。
 毎度のことながら「どうせ発車直前にならないと入線してこないだろうなぁ~。」と思っていたところ、9時25分過ぎに列車が入線してきました。 
 ホームにはさほど多くの乗客等がいませんでしたので、特に混雑等も無く列車の撮影を終えて車内に入ります。

 さて、今回乗車する485系・宴ですが、この車両は当初から和式車両に改造された初めての車両ということです(JR東日本としてはという注釈がつくようですが。)。種車となった車両が交直流電車ということで、電化区間であればどこでも走れ、また、機関車交換が不要という事で走行速度も高いため到達時間の短縮が図れるということで、以後、485系を改造した和式車両がいくつも登場したのはご承知のとおりです。

 和式車両としてのデビューは1994年6月ということですから、誕生から15年以上経過しますが、その独特なスタイルは今見ても斬新と思えます。また、15年以上前の製造にもかかわらず、掘りごたつ式の座席となっており、さすがに「最初からお座敷列車として改造した列車」であることがわかります(ちなみに「ゆう」は途中から改造されたため、掘りごたつ式ではなく、単なる畳敷きの室内となっていました。)。

 6両編成の車両はそれぞれ号車ごとに名前が決まっており、1号車は「いこい」、2号車は「ろばた」、3号車は「はなやぎ」、4号車は「にぎわい」、5号車は「ほほえみ」、6号車は「へいあん」という名称がついています。
 私は今回4号車ということで「にぎわい」への乗車なのですが、先客がいましたので5号車の車端部にあるソファーシートでくつろぐことにしました。

 列車は定刻に長野を出発し、一路上諏訪を目指します。今回、この列車は上諏訪まで行くのですが、私は所用の為、今回は松本までの乗車です。
 見慣れた篠ノ井線ですが、違った車両から外の景色を見ていると、いつもとは違った感じがします。

 最初の停車駅は篠ノ井駅です。この駅では特急列車との交換を行うため6分ほど停車します。いつもですと外に出て写真撮影を…というパターンなのですが、今日は風が冷たく、いつも以上に車外が寒く感じられましたので発車まで社内で過ごします。篠ノ井駅を発車すると塩尻機関区篠ノ井派出を右手に見ながら、姨捨に向けて山登りが始まります。時期的に晩秋と呼ぶべきか初冬と呼ぶべきか難しい時期ですが、紅葉もまだまだ残っていますので、色づく山並みを見ながら進みます。

 姨捨駅では特急列車の退避と普通列車との交換のため16分ほど停車します。いつもですと撮影で大混雑しますが、もともと列車の定員が少ないためでしょうか、それとも集まってきていた撮影者が少なかったせいでしょうか、さほどの混雑もせず撮影をすることができました(列車の定員は150名ほどですが、実際に乗っている人は定員の1/3程度だったと思われます。)。

 快速[みすず]の出発を見届けると、急行[信州の宴]の発車時間です。列車は撮影者や見物客らに見送られながら姨捨駅を後にします。姨捨駅を出発すると下り勾配となる関係もあり、列車は極めてスムーズに静かに進んでいきます。こういう乗り心地を味わうと「さすが元特急車両だなぁ~」と思います。

 気がつくと列車は明科駅を出発し、国道19号線と平行に進んでいきます。天気がよければこの付近から北アルプスが綺麗に見えるのですが、残念ながら今日は天気が悪く山の稜線すら見ることができません。右手に犀川(この付近では梓川・奈良井川という名ですね。)が近づいてくると間もなく松本駅です。

 できることならもっと乗車していたのですが、ここで戻らないと子供との約束が果たせなくなってしまいますので、後ろ髪を引かれる思いで下車をしました。





②松本(1210)→長野(1329) 433M 115系3連【N11編成】
(←長野 クハ115-1232+モハ114-1169+クモハ115-1522 松本→)
 松本からは115系の普通列車に乗車して長野に戻ります。長野⇔松本間を115系に乗るのも久しぶりです。ちなみに、この列車、異様に暖房が効いており汗をかきながらの乗車となってしまいました(個人的には「弱冷車」というものがあるなら「弱暖車」というのがあっても良いような気がするのですが…。)。




 久しぶりのお座敷列車に乗車しましたが、どうしても「お座敷列車」=「団体客用」というイメージが強く、わたしのような「お一人様」には少々気が引けてしまいます。
 ただ、今回乗車した「宴」には運転席後部の展望室をはじめ、各号車の車端部にはソファーシート等が設備されていたおかげで助かりました…。

【乗車日:平成21年11月28日(土)】鉄道コム