※古い乗車記を他ブログから引っ越しています。写真がありませんが、よろしければご覧ください(by管理人)。



 「盲腸線」の乗車にチャレンジしている今年の(夏の)青春18キップの旅ですが、日帰りで行ける範囲となると行き先が限定されてしまいます。その数少ない行き先の中で今回乗車にチャレンジしたのは群馬県を走る「吾妻線」です。



①長野(516)→十日町(742)  123D キハ110系2連
(←十日町 キハ110-235+キハ110-229  長野→)
②十日町(818)→越後川口(846)  183D キハ110系2連
(←越後川口 キハ110-235+キハ110-229 十日町→)
  今回の最初に乗車する列車は、文字どおり長野駅を朝1番に出発する123D十日町行きです。こんなに朝早いので…なんてことを思っていたら、私と同じような青春18キップユーザーが結構いるようで、そこその乗車率で長野駅を出発します。

 今回乗車した「キハ110-235」は元眺望車のようで、千曲川サイドの窓ガラスにはカーテンではなくブラインドが装着されています。一般の乗客には別になんでもないことですが、私たちのような人間にとっては、なんとなく得をしたような気分を味わいながら飯山線を進みます。

 この列車(123D)と十日町から乗車する列車は別々の列車として時刻表に掲載されていますが、実際には同じ車両が使用されます。言い換えるとこの列車は十日町で36分間の停車をした後、越後川口駅を目指す列車になるということです。
 乗車する前は3時間30分の乗車は退屈だろうな~と思っていたのですが、乗ってみると目まぐるしく変わる車窓に見とれていまい、もう到着?という感じでした。





③越後川口(850)→水上(1030) 1730M~8730M 115系4連【L10編成】
(←水上 クハ115-1033+モハ114-1197+モハ115-1113+クハ115-1504 越後川口→)
 越後川口駅では4分の待ち合わせで新潟色の115系に乗車して、一気に水上まで南下します。この列車、通常は越後中里駅止まりですが、夏休み期間中は水上まで延長運転がされます。実はこの延長運転のおかげで、吾妻線の乗車が可能となっています。

 上越国境越えは水上方面から新潟方面には何回か抜けたことがあるのですが、新潟方面から水上方面に(日中に)抜けるのは始めてです。今回はループ線をじっくりと観察しながら乗車を楽しみます。…と思っていたのですが、実際にはトンネルが右に回っているという感じはするのですが、ループ線を見ることができなく、どこだろうと思っているうちに清水トンネルに入ってしまい、あれ?と思っている間に水上駅に到着してしまいました。





④水上(1034)→渋川(1111)  736M 115系3連【T1038編成】
(←渋川 クハ115-1028+モハ114-1038+クモハ115-1028 水上→)
 水上駅からは湘南色の3両編成の115系に乗車します。長岡から来た列車が4両編成、その乗客に加え水上温泉帰りの乗客もいるわけですから車内は大混雑です。私は何とか座ることができましたが、多くの人が立ったまま列車は水上駅を発車します。途中駅で乗客が減って行くと思いきや、全くその逆で駅を過ぎることに乗客はどんどん増えていきます。私は途中駅の渋川駅で下車しましたが、ちょっとしたラッシュ並の列車への乗車でした。





⑤渋川(1114)→大前(1231)  531M 115系3連【T1041編成】
(←大前 クモハ115-1031+モハ114-1041+クハ115-1031 渋川→)
 渋川駅からは今回のメインとなる吾妻線に乗車します。吾妻線は群馬県渋川市の渋川駅から吾妻郡嬬恋村大前駅を結ぶ路線で、利根川支流の吾妻谷を渋川から西に向かって延びている路線です。沿線には草津温泉や四方温泉など有名な温泉地があるほか、私たち鉄道ファンの間では小野上駅の砕石場(「小野上工臨」ですね。)と日本一短い「樽沢トンネル」が有名な路線ですね。

 この列車も時間帯がいいのか、渋川駅に到着した時点で大混雑をしていました。私も立ったまま乗車していましたが、幸い、小野上温泉駅で多くの乗客が降りたおかげでようやく座っておちついて景色を楽しむことができます。

 郷原駅を発車すると河岸段丘の上部を走るため、東吾妻町の町並みや深い渓谷の景色を見ることができます。ただ、この景色も岩島駅-長野原草津口駅間に八つ場ダムが建設されることにより水没してしまうため、線路の付け替え工事が現在行われています。前述の樽沢トンネルについては水没は免れるものの、新線付け替えに伴い用途廃止となってしまいますので、こちらの区間の乗車も今のうちに…ということになります。

 混んでいた車内も中之条、長野原草津口で多くの乗客が降り、また、残っていた乗客も万座・鹿沢口で降りてしまいました。車内はこれでガラガラ…ではなく1両に10名程度の乗客がいます。皆、持っているものはカメラと時刻表ですので、目的は同じだと思います。間もなく列車は定刻どおり行き止まり駅の大前駅に到着しました。





⑥大前(1253)→高崎(1439)  534M 115系3連【T1041編成】
(←高崎 クハ115-1031+モハ114-1041+クモハ115-1031 大前→)
 大前駅は本当になんにも無い駅です。記念の入場券を買って帰ろうと思っていたのですが、キップの自販機すら置いてない無人駅でした。

 大前駅からは先ほど乗車してきた列車の折り返し運用となる534Mで高崎に戻ります。
 時刻表で吾妻線のページを開くと「な~んだ。特急も走っているし、結構列車本数もあるよねぇ~。」と見えるのでが、終点の大前駅には 1日5本(往復で10本)しか列車が走っていません。本来なら大前駅付近の散策などを楽しみたいところですが、この列車を逃してしまうと自宅に戻れなくなってしまいますので、やむなくこの列車で戻ることにします(次の列車は約4時間後の17時18分です。しかもこの列車は107系の4連という編成です。)。





⑦高崎(1508)→横川(1541)  141M 115系4連【T1146編成】
(←横川 クハ115-1137+モハ115-1082+モハ114-1146+クハ115-1201 高崎→)
 横川駅からの115系4両という豪華な編成で横川駅に向かいます。松井田駅までは混雑していたものの、多くの乗客が松井田駅、西松井田駅で降りてしまい、ガラガラの状態で横川駅に到着しました。




⑧横川(1550)→軽井沢(1633)  関東バス
 横川からは連絡バスに乗車して軽井沢を目指します。発車後、運転手さんから「本日は、軽井沢町の国道が混雑していますので、旧道を使って軽井沢に行きます。軽井沢到着は16時30分の予定です。」というアナウンスがありました。あまりバスは好きではないのですが、旧道を走ってくれたおかげで「めがね橋」を久しぶりに見ることができ、ある意味ラッキーな乗車でした。旧道を使った結果、軽井沢駅には16時33分に到着し、無事、しなの鉄道に間に合うことができました。





⑨軽井沢(1638)→小諸(1701)  771M しなの鉄道・115系3連【S3編成】
(←小諸 クハ115-1012+モハ114-1013+クモハ115-1013 軽井沢→)
 軽井沢駅からはしなの鉄道の列車を乗り継いで長野に戻ります。
 この列車、発車直前の乗車だったため大混雑をしており、結局、小諸駅までは立ったままでした。





⑩小諸(1706)→上田(1727) 667M しなの鉄道・115系3連【S2編成】
(←上田 クハ115-1011+モハ114-1017+クモハ115-1012 小諸→)
 小諸駅からは長野行きの115系に乗車します。前の列車は大混雑でしたが、小諸駅で降りる人が多かったせいでしょうか、ボックス席を1人で乗車することができました。





⑪上田(1747)→長野(1819)
(←長野 クハ115-1017+モハ114-1023+クモハ115-1018 上田→) 605M 快速 しなの鉄道・115系3連【S7編成】
 前の列車を乗っていても長野駅に着くのですが、上田駅を17時47分に発車する快速に169系が使われるかも?と思い下車してしまいました。結局、上田駅に到着した列車は115系でしたが、快速列車ということで久しぶりに韋駄天の走りをする115系に乗車することができました。
 今朝、長野駅を出発して約13時間、無事に戻ってくることができ、今回の盲腸線の乗車は終了です。



 吾妻線は景色も最高ですし、沿線には魅力的な温泉が沢山あるので、本当はじっくりと楽しみたい路線ですね。今回、無事全線乗車を果たしましたので、次回は高崎から特急に乗車して妻と二人で温泉にでも…なんてね。

【乗車日:平成21年8月9日(日)】鉄道コム