※古い乗車記を他ブログから引っ越しています。写真がありませんが、よろしければご覧ください(by管理人)。



 昨年、山梨県においては「デスティネーションキャンペーン」が実施され、春先にかけて数多くの臨時列車が運転されました。特に4月はキャンペーンの立ち上がりということで、D51を使用したSL山梨(EL山梨)、SL山梨桃源郷号(EL山梨桃源郷号)が運転され、大変な賑わいだったようです(私も二度ほど指定席の確保を試みたのですが、SLどころかELすら確保できませんでした。)。

 今年は昨年ほどの大規模なキャンペーンでは無いようですが、やはりこの春に臨時列車が運転されることが発表されました。残念ながら今年はD51が長期修理中ということで、旧型客車を使用した臨時列車も電気機関車での運転となってしまいました。

 ただ、このことがあまりSLに興味のない私にとっては最高のプレゼントとなり、EF64がプッシュプル(PP)で旧型客車を牽引することになったのです。これはなんとしても乗車しなくては…と思い、指定席の確保に走ったところ、今回は昨年ほどの競争率ではなかったようで、いとも簡単に指定席が取りましたので、青春18切符を使って春の甲斐路の旅を楽しむことにしました。




①長野(655)→松本(803) 2530M 快速 E257系9連【M111編成】
(←松本③ クハE257-111+モハE257-11+モハE256-11+モハE257-1011+サハE257-11+サロハE257-11+モハE257-111+モハE256-111+クハE256-11 ⑪長野→)
 特急[しなの]~特急[あずさ]と乗り継げは、わずか2時間ほどで到達する距離ですが、今回は青春18切符を使いますので、ゆっくりと塩山を目指します。
 本日最初の列車は、篠ノ井線のお得列車2530Mです。過去の乗車で土日は空いていることを知っていますので、乗車後、早々にボックス席を作り足を伸ばして松本を目指します。

 この列車なんとなくシートピッチが狭い感じがするのですが、さすがにボックス席にすると広々しています。優雅な雰囲気にひたりながら、朝陽が差し込むあたたかな車内でさっそくうとうとと…。
 その後もうとうとしながら北アルプスの山並みを見ているうちに松本駅へ到着となりました。
※この列車ですが、3月のダイヤ改正前までは2532Mでしたが、ダイヤ改正後は2530Mとなりました。




②松本(809)→南松本(813) 1522M  115系3連【N9編成】
 せっかく松本まで来ましたので、南松本に立ち寄り、ロクヨンの元気な姿を確認しに行きました。




③南松本(841)→塩尻(855) 434M 115系3連【N5編成】
(←塩尻 クモハ115-1071+モハ114-1168+クハ115-1214 南松本→)
 南松本駅には約30分ほどの滞在の後、塩尻駅まで普通列車で移動します。





④塩尻(900)→甲府(1002) 58M 特急[あずさ8号] E257系11連【M203+M112編成】
(←甲府① クハE257-3+クモハE257-3+クハE257-112+モハE257-12+モハE256-12+モハE257-1012+サハE257-12+サロハE257-12+モハE257-112+モハE256-112+クハE256-12  ⑪塩尻→)
 当初の予定ですと、434Mに乗車して甲府へ向かい、甲府で乗り換えた後に塩山へ…という予定だったのですが、[レトロ1号]の指定席が確保できましたので、塩尻からは特急でワープをして甲府に向かいます(甲府に10時22分までに着くためには、どこかでワープをする必要があります。)。

 短区間ですが混雑が想定されましたので指定席を確保してありますので、先頭部の撮影をしてから乗り込んでも余裕があります。今回の座席指定は2号車ということで、E257系では一番のゲテモノ車両附属編成のクモハE257に乗車します(ゲテモノ車両と言っても乗り心地等には一切関係ありません。)。

 長野から乗車したときは、前のシートを回転させてボックス席にすることができましたが、さすがに混雑する特急ではそのようなことができません。この車両は何回乗っても「狭い」という感じがするのですが、数値的にはどうなんでしょうね~。
 塩尻を出た特急[あずさ8号]は岡谷、下諏訪、上諏訪、茅野と普通列車と同じに停車して…と書くつもりだったのですが、この列車、なぜか下諏訪だけは通過します(特急[あずさ号]では極めて珍しいことです。)。茅野駅を発車すると山岳区間に入ります。11両編成のE257は車体をくねらせながら猛スピードで山間の線路を駆け抜けます。平坦区間に入ったなぁ~と思う頃には車内のチャイムが鳴り響き、間もなく甲府駅に到着します。甲府駅の手前では、これから乗車する快速[レトロ桃源郷号]としばらくの間並走した後、特急[あずさ8号]は定刻に甲府駅に到着しました。




⑤甲府(1022)→塩山(1115)  9102レ  快速[レトロ桃源郷1号]
(←塩山① EF64-36 スハフ32-2357+オハ47-2261+オハ47-2246+スハフ42-2173 EF64-39 ④甲府→)
 当初は[レトロ2号]だけに乗車を…と思っていたのですが、4月2日にJRの窓口で冷やかし半分で聞いたところ「空いているよ!」といわれてしまいましたので、思わず指定席を購入してしまいました。まあ、ロクヨンが牽引する客車列車に乗る機会もありませんので、青春18切符の旅としては多少ワープが多くなってしまいますが[レトロ1号]にも乗車することにしました。
 特急[あずさ8号]を甲府駅で降りたところ、列車は甲府駅の手前で停車しており、まだ入線してきませんでした。

 当然、ホームには大勢の乗客や鉄道ファンが…と思っていたのですが、どうやらさほどの数ではないようです(なんとなく[DLみなかみ]の時を思い出してしまいました。)。
 列車は10時5分過ぎにEF64-36号機を先頭に甲府駅の2番線に入ってきました。前述のとおりさほど混んでいませんので、先頭部の写真と後部補機となるEF64-39号機の写真を撮った後、車内に入り出発を待ちます(車内に入るときには指定席券の確認を行いますので、強行突破はできないようになっています。)。

 車内はどうみても30%程度の乗車率でしょうか、発車間際になっても私のボックスにも誰も来ないようですので、今回はボックス席を1人で使えるようです。
 定刻となり快速[レトロ桃源郷1号]は36号機の甲高いホイッスルの後、ガタンとゆっくりと、そして力強く動き出しました。

 車内放送では「この列車は通常の列車よりも時間がかかりますので、ゆっくりとご乗車をしていただき、レトロ客車の旅と山梨の春をお楽しみください。」というアナウンスがあり、思わず「うまい!」と思ってしまいました。

 さて、これから景色を楽しもう!と思った矢先、もう石和温泉駅に到着です。石和温泉駅では特急列車の退避もある関係で15分間の停車です。この時間を使ってたっぷりと撮影を行います。
 石和温泉駅の発車では先頭の36号機ホイッスルに呼応する形で39号機もホイッスルを鳴らして発車します。

 ここからは沿線の桃の花を楽しみながら乗車します。満開となった桃の花もここ2~3日で一気に咲いたようで、山の裾野も淡いピンク色に染まっています。
 また、石和温泉駅発車後、車内では記念乗車証の配布が行われました。今回は、往路・復路ともにデザインは同じようですが、このようなプレゼントは嬉しいですね。
 列車は春風を受けながら、力強く進んでいきます。笛吹川の鉄橋を渡るとそこは山梨市駅です。
 ここでも約9分ほどの停車がありましたので同じく撮影会となります。この駅はカーブしている駅のため、うまく撮れればすばらしい写真になるのですが、どうしても中途半端な写真しか取れませんでした。
 山梨市駅を出発すると、そこはすぐに塩山駅です。快速[レトロ桃源郷1号]は桜が満開の塩山駅に定刻に到着しました。



◎塩山駅にて
 快速[レトロ桃源郷号]は塩山駅に留置されたままですが、車内に入れないため、一度ホームから出て駅付近を散策します。
 何かあるかなぁ~と思って北口に出たところ、武田信玄像がド~ンと鎮座しており、その奥には「甘草屋敷」なるものがあります。下調べもしていませんのでよくわからないのですが、江戸時代の徳川家の薬を作っていた人のお屋敷らしいということで、時間つぶしにぐるっと一回りだけして見ました。


※字数制限の関係で「復路編」に続きます。

【乗車日:平成21年4月4日(土)】鉄道コム