※古い乗車記を他ブログから引っ越しています。写真がありませんが、よろしければご覧ください(by管理人)。



 さて春の三連休です。青春18キップを購入してから1回しか使用していませんし、子供たちも妻と一緒に妻の実家に遊びに行っていますので、今日は1日を目一杯使って出かけることにしました。
 今回は快速[SL村上ひな街道号]をメインに乗車します(※今回は青春18キップを使う予定でしたが、急行[きたぐに]に乗車する関係で、「えちごツーデーパス」を使用しています。)。




①直江津(617)→新潟(829) 501M 急行[きたぐに] 581・3系12連【B2編成】
(←新潟⑫ クハネ581-35+モハネ583-78+モハネ582-78+モハネ583-88+モハネ582-88+サロネ581-6+サロ581-103+モハネ583-73+モハネ582-73+モハネ583-74+モハネ582-74+クハネ581-28 ①直江津→)
 快速[SL村上ひな街道号]の新潟駅発車は9時15分という、なんともやるせない発車時間です。何が「やるせない」かというと、新井駅を6時55分に発車する快速[くびき野1号]では新潟到着が9時16分となってしまい、直前に[SL村上ひな街道号]は発車してしまっています。快速[SL村上ひな街道号]の発車をあと2分遅らせてくれれば…と思っても仕方がありませんので、今回は直江津駅まで車で行き、新潟まで急行[きたぐに]に乗車して新潟を目指すことにしました。

 …なんてことを思いながら急行[きたぐに]を待っていたのですが、直江津駅に入ってきた急行[きたぐに]の編成を見た瞬間「ラッキー!」と思ってしまいました。なぜかというと、今日の急行[きたぐに]は通常の編成ではなく、波動用のB2編成・別名「シュプール&リゾート編成」が使用されていたからです。自由席や寝台車については通常の編成とは大きく異なるところはないのですが、グリーン車は大きく異なっています。通常の編成のグリーン車では片側2列のシートがずらっと並ぶだけなのですが、この「シュプール&リゾート」編成は座席がわずか24席(4席×6列)とかありません。そのかわり車内の両端にはミニサロンが設けられています。このミニサロンには大型のテーブルがあるためグループで食事するときや、私のように車内で書き物をするにはとても重宝します。せっかくのミニサロンがありますので、今日はここに座って新潟を目指します(ちなみにグリーン車の乗客は6名しかいませんでした。)。

 まだ夜が開け切らない直江津駅を提示に出発します。直江津駅で確認したところ自由席・寝台車ともかなりの人が乗車しているようで、さすがに三連休の初日です。急行[きたぐに]は信越本線の一番列車の役目を果たすため、停車する各駅からも結構な数の人が乗ってきます。その人たちの中には自由席の位置が分からず、寝台車に乗車してしまい、普通車に移動するためにグリーン車を通路代わりとして通り抜ける人がいますが、グリーン車に乗っているほうにとっては高いお金を払って静粛性や快適性を求めているわけですから、このような行為はやめて欲しいところです。

 長岡駅では新幹線が接続するため多くの乗客が降りましたが、グリーン車の乗客は誰も降りません。この6人手元にはデジタルカメラがあり、テーブルには時刻表を出していますのでたぶん同じ目的で乗っていることが予想されます。
 長岡駅を出発すると完全に通勤・通学列車となり、どの駅でも多くの人が自由席には乗ってきます。特に新津駅から先は快速列車となりますので、自由席は大混雑をしているようでした。その新津駅の停車時間で、これから新潟駅へ回送される[村上ひな街道号]の編成を撮影することもできラッキーでした。

 このあと急行[きたぐに]は亀田駅に停車したのち、新潟車両センターを右手に見ながら、定刻どおり新潟駅に到着しました。





②新潟(915)→村上(1103)  9929レ 快速[SL村上ひな街道号]
(←村上 C57-180 ①スハフ12-101+オハ12-313+オハ12-314+オハ12-1701+オハ12-316+オハ12-315+スハフ12-102⑦ 新潟→)
 新潟駅に到着したところ快速[SL村上ひな街道号]の入線までに時間がありましたので、ホームの端で快速[SL村上ひな街道号]の入線を待ちます。さすがにSL人気は衰えを知らないようで、SLが到着する場所には家族連れや子供連れが大挙して押しかけてきました。入線した快速[SL村上ひな街道号]にはオリジナルのヘッドマークがついていますが、SLの写真を…と思ったのですが、先ほどの家族連れ等が記念撮影に入ってしまい、ヘッドマークすら取れない状況が続きましたので、撮影はこの先できる駅もあると思い、若干の撮影後、車内に入って出発のときを待ちます。

 さて、車内ですがあいかわらずロマンムードがあふれる内装とシートが並んでいます。個人的には車内が暗すぎると思っているのですが…。乗客も結構乗っています。ただ、私が乗車した3号車だけはガラガラの状態です。もしかすると団体用に確保していたシートで、直前になって放出された分かもしれません。そのおかげでしょうか、私のボックスには誰も乗ってきませんでしたので、ゆったりと過ごすことができました。

 快速[SL村上ひな街道号]が長めの汽笛を発して、定刻に新潟ホームを出発します。今年初めての運転のためでしょうか、線路脇やビルの窓からも多くの人が手を振って列車を見送ってくれます。
 SL独特の脈動を伴いながらの進行もたまには良いものです。列車は新潟車両センターの手前で信越線と別れを告げ左方向に進路を変えます。そうすると左手にはJR貨物の東新潟機関区が広がってきます。ここには普段長野では見ることができないEF510型EL、DD51型DLやワム(貨車)なとが置かれており、私のような人にはたまらない光景が続きます。

 さて、イベント列車となると車内での配布物も気になるところですが、今回はC57復活運転10周年記念ということで、新津運輸区の社員さんが作成した「オリジナルSLカード」の配布と村上市から「村上の人形さま巡り」を記念しての「オリジナルはがき」が村上東中学のみなさんからのプレゼントされました。
 列車はゆったりとしてリズムで進み、まず最初の停車駅となる新発田に到着しました(余談ですが、私、社会人になるまで「しばた」と読めませんでした。)。新発田駅には1番線到着ということで、ここでようやく編成写真を撮影することができました。

 約8分の停車の後、快速[SL村上ひな街道号]はゆっくりと進みます。この区間をSL列車が走るのも1年に1回、この時期だけだからでしょうか、多くの人が沿線に出てきて列車を見送ってくれています。列車はまもなく2番目の停車駅となる坂町に停車しました。停車時間が短いので外に出ませんでしたが、三脚を持った鉄道ファンが多く下車したようです。これは、この列車は村上到着後、一度坂町まで回送され、坂町駅に残っている転車台を使ってC57の向きを換えなくてはならないためです。どうやらそのシーンをおさめようと思っている人が多いようです。

 短い停車後、SLはあいかわらずゆっくりとした速度で最後の停車駅となる村上を目指します。新潟からここまでの間、厳しい勾配はありませんので、もう少し早く走れると思うのですが、どうしてこんなにゆっくりなんだろう…と思っているうちに列車は村上駅に到着しました。

 村上駅では歓迎ムード一杯です。改札口にはお内裏様とお雛様の姿をした子供がトキ(ときめき新潟国体のマスコットで「トッキッキ」と言うらしい…。)や1日駅長と一緒に私たちを迎えてくれます。また、列車の降り口には「村上市の中高一貫校」の中学2年生の生徒さんたちが、「人形さま」のように着物を着て迎えてくれてパンフレットを配ってくれています。また、ホームには踊りや太鼓も披露されており、盛大に出迎えをしていただきました(正直言えば少し恥ずかしかったですね。)。
 



◎村上にて
 村上では4時間ほど時間がありますので市内の散策に出かけます。
 村上市は昔ながらの町屋が残っており、その町屋では代々伝わる人形が存在しているといわれています。人形は、いわばその家の宝というわけで、村上の人々に大切に扱われてきたとのことです。その家宝ともいえる人形を、この時期だけに限って観賞ができるようにということで「町屋さまの人形さま巡り」が行われています。
 特段、人形に興味があるわけではありませんが、せっかく村上まで来ましたので少し見学に出かけることにしました。

 その後は「イヨボヤ会館」に向かいます。「イヨボヤ」というのは村上地方の言葉で「鮭」のことです。この会館は正直楽しいです。入館料が600円かかりますが子供から大人まで楽しむことができます。

 次は「おしゃぎり会館」です。「おしゃぎり」とはやはり村上の言葉で、祭りに引き回される山車を意味しているそうです。
 …と街中を散策しているうちに、帰りの快速[SL村上ひな街道号]の回送の時間が近づいてきましたので駅に戻ることにしました。…今日は本当によく歩きました。


※文字数制限の関係で後編に続きます。

【乗車日:平成21年3月20日(金)】鉄道コム