今年もびゅうコースター風っこ号が県内を走る時期がやってきました。飯山線を走る「風っこ号」については何回か乗車したことがあるのですが、なぜか大糸線を走る「風っこ号」には乗車する機会がありませんでした。今年は運転日が2日から1日に減少してしまいましたが、松本-南小谷間(上りは白馬-松本間)の1往復だけではなく、信濃大町-白馬間にも1往復運転されることになりましたので、今回は[北アルプス風っこ1号~2号]と乗車することにしました。
当初、「北アルプス風っこ1号」の指定席がなかなか手に入らず、やきもきしていたのですが、乗車の1週間前になりなんとか確保できましたので、紅葉が始まりかけた大糸線の旅をじっくりと楽しみたいと思います。
①長野(610)→松本(704) 1002M 特急[WVしなの2号] 383系6連【A1編成】
(←松本⑥ クモハ383-1+サハ383-101+モハ383-+サハ383-1+モハ383-1+クロ383-1 ①長野→)
当初は「鉄道の日記念・JR全線乗り放題キップ」を購入して2532Mで松本へ…と考えていたのですが、2週間で3日分のキップは消化しきれないと思い「信州往復キップ+普通乗車券」で出かけることにしました。…となると篠ノ井線の1番列車は特急[WVしなの2号]になりますので、この列車で松本駅に向かいます(特急回数券も持っていましたし…。)。この列車は5時45分頃には入線してきますので、座席を確保してから余裕で買物等に行くことができます。6~7番線ホームにある蕎麦屋さんもこの列車に合わせて営業を開始しますので、あたたかな蕎麦を食べてから列車に乗ることも可能となっています。
さて、列車は定刻に出発し快調に松本へ向かって進みます。最初の停車駅となる篠ノ井駅でも若干の乗車がありましたが、自由席は2人がけのシートに1人が座る程度の混雑具合です。篠ノ井線は単線の上、通勤時間帯の列車ということもあり、聖高原、西条、白瀬信号所で列車行き違いのための運転停車をしながら松本駅に向かいます。また、西条駅では本日乗車する「びゅうコースター風っこ」の送込み回送の列車を追い抜いて松本駅に到着しました。
ところで、降車間際に気がついたのですが、今日乗車したのは383系のA1編成でした(自分自身の記憶では始めての乗車だと思います。)。そのため各車両とも末尾の番号が「1」で終わっています。どこか替わっているところはないのかな~と思っていたところ、出入口の上にこんなマークが張られていました。
②松本(827)→白馬(1015) 9381D 快速[北アルプス風っこ1号] キハ40系2連
(←白馬① キハ48-547+キハ48-1541 ②信濃大町→)
南松本駅から戻ってきた後、待望の[北アルプス風っこ1号]に乗車します。
快速[北アルプス風っこ号]は松本駅の6番線に発車の10分位前に入線してきました。
6番線では出発式も行われており、恒例のくすだま割りも行われました(ちなみに…、びゅうコースター風っこの県内初登場は、平成14年5月29日の快速[飯山線風っこ号]ですが、この時の出発式のくすだまを割ったのは我が家の5人です)。
車内は満席です…と思ったら、結構、空席が目立ちます。また、びゅうの企画枠で切符を購入した人たちの中には家族でバラバラの座席を指定されているようで、車内のあちこちで「そこは私の席ですが…」という声が聞こえます(今年のお正月に「彩野」に乗車したときも、びゅうの無理な売り方が目立ちました。)。
一日駅長(松本市の副市長さん)の「出発進行!」の合図で快速[北アルプス風っこ1号]は松本駅を発車します。一日駅長を始めJR松本駅の皆さんやミス松本に見送られ、快速[北アルプス風っこ1号]は加速をしていきます。
スピードが乗ってきたと思ったら、早速、列車交換のため島内駅で停車をします。ホームで列車を待っている人も、島内駅に到着した列車に乗っている人も反対側のホームに停車している珍しい列車に注目します。そんな中、快速[北アルプス風っこ1号]は島内駅を発車していきます。列車は梓川を渡り、梓橋の駅を過ぎたあたりで進行方向を北に変え、刈取りの終わった安曇野の田園地帯を進みます。この先、豊科駅、穂高駅と停車をします。この2駅で大勢の乗車があり、ここまで空いていた座席もほぼ埋まり、満席の状態で南小谷を目指します。
観光列車らしく、豊科駅、穂高駅、信濃松川駅に到着する前にはそのエリアの観光名所や施設等を案内する車内放送があります。残念ながら車内放送に釣られて下車する乗客はいませんが、次回の旅行等に役立ちそうでいいアイデアだと思います。
大町駅からは下車を始める乗客がいます。大町駅を下車した人には、大町観光協会の人から「絵はがき」が配布されているようでした。
列車は大町駅でも2分しか停車せず、編成写真を撮る暇もなく南小谷駅を目指して出発します。車内では出発後、大町観光協会の人から「袋入りのパンフレット」が配布されました。「パンフレットなんか…」という声も聞こえますが、なんとこの袋の中には「記念乗車証」なるものが入っているではないですか(シール式ですが…)!
乗客の一人がJRの社員の方に「記念乗車証明書の配布は?」と聞いたところ「ありません。」と回答していたのを聞いていましたので、この「記念乗車証」の配布は思いがけないプレゼントとなりました。
さて、列車は大町を発車していよいよ山岳区間に入っていきます。アルプスの山々は霞んではいますが、だんだんと目の前に迫ってきました。大町駅から乗り込んだ「もんぺの会」の皆さんの語りべを聞き、釣り客でにぎわう仁科三湖を左手に見ながら快速[北アルプス風っこ1号]は進んでいきます。さすがにこの辺まで来ると車内から「寒い」という声が出始めます。ですが、いまさら窓ガラスをはめ込むわけにも行きませんのでこのままの状態で進みます。神城駅では列車交換のため3分間停車します。ようやくここで編成写真を撮ることができました。
神城駅を出発すると白馬駅は目前です。この列車は南小谷まで行きますが大半の乗客が降りる準備をしています。私も本当なら終着駅まで乗車したいところですが、南小谷駅から糸魚川方面に抜けるにしても、白馬駅方面に戻るにしても1時間以上ありますので、次の列車への乗車も考えてここで下車しました。
③白馬(1111)→信濃大町(1201) 9382D 快速[北アルプス風っこ2号] キハ40系2連
(←信濃大町② <span style=color:#00c>キハ48-1541</span>+キハ48-547 ①白馬→)
白馬駅には10時45分位に戻り、駅のホームで南小谷駅からの回送列車の写真を撮ります。
「乗り鉄」は楽しいのですが、逆になかなか「撮り鉄」をすることができません。従って今回のような回送列車は大きな撮影のチャンスです。白馬駅には11時2分の到着なのでホームに入ってくる瞬間の走行写真、白馬駅での編成写真やE127系325Mとの並びなどを撮影してから車内に入ります。
昨年までは松本-南小谷間1往復の運転でしたが、今年は白馬-信濃大町間にも1往復列車が設定されました。先ほどまで乗車してきた[北アルプス風っこ1号]は、ほぼ満席の状況でしたが、さすがに信濃大町行きということで車内もさほど混雑はしていません(ちなみに私のボックスは私1人だけでした。)。ということで、皆、好き好きに席を移動して景色やビデオ撮影等を楽しみます。
[北アルプス風っこ1号]は信濃大町-白馬間では神城駅にしか停車しませんでしたが、[北アルプス風っこ2号]は、神城、簗場、海ノ口、信濃木崎とこまめに停車しながら信濃大町駅に戻ってきました。
④信濃大町(1234)→松本(1334) 4234M E127系2連【A12編成】
(←松本 クモハE127-112+クハE126-112 信濃大町→)
信濃大町駅からは普通列車に乗車して松本駅に戻ります。当初、ここから白馬駅へ戻る快速[北アルプス風っこ3号]の指定席も確保していたのですが、「「鉄道の日記念・JR全線乗り放題キップ」の購入を見送りましたので帰路につくことにします。
信濃大町からはE127系2両編成で松本に戻ります。この車両E127とE126ではボックス席の数に違いがあります。ちなみにE126はボックス席が2席しかないのですが、私はこちらの車両のほうが静かなので、好んでこちらの車両のロングシートに座ることにしています。
ということで静かな車両のため、大町を出てからすっかりと寝てしまい、気がつくと豊科駅に到着する直前でした。
なお、この後は松本の自宅に寄ったため、長野には松本駅を18時25分に発車する列車で戻りました。
びゅうコースター風っこ号には何回も乗車したことがありましたが、今回、初めて大糸線で乗車する機会を得ました。安曇野の風景や北アルプスの山並みや仁科三湖を窓ガラスを通さずに車内から眺めるのもいいですね(かなり寒かったですけど…。)。
ただ残念なのは全区間架線下の走行ということでしょうか。できる事なら、せっかくディーゼルカーを改造したトロッコ列車なのですから、この車両の特性を生かして南小谷で折り返すのではなく、そのまま糸魚川まで行ってくれれば最高なんですが…。
やはり会社間の境界線がある関係で難しいのでしょうね。
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