東京で仕事があり、新幹線でまっすぐ長野に帰るのももったいないですし、せっかくの青春18キップの期間中ということでもありましたので、何十年ぶりかに夜行列車に乗車して長野にまで戻ることにしました。
高校生の頃、周遊券を握りしめ、紀伊半島や山陰地方に撮影旅行に行っていた頃は、普通列車に寝台車(三段式で寝台の幅が52㎝しかない狭い寝台車でした。)を連結していた夜行列車(記憶によると「南紀」とか「はやたま」とか「山陰」という名称だった気がします。)によく乗車していましたが、今や普通列車に寝台車を連結している列車はありませんし、毎日運転している夜行の普通列車そのものが、今回乗車する[ムーンライトえちご]と[ムーンライトながら]の2本しか残っていないというのが現状です。
そういう意味からすると[ムーンライトえちご]にも乗れるうちに乗っておかないと…と思い、今回乗車することにしました。
①東京(1900)→小田原(2022) 3723M 快速[湘南ライナー3号]
215系10連(乗車号車:8号車、サハ215-103)
ムーンライトえちごの出発まで時間があるので、時間調整を兼ねて小田原まで往復の旅を楽しむことにします(こういうとき青春18キップは便利で良いですね。)。長野に住んでいるとなかなか乗車する機会に恵まれない列車が数多くあるので、この機会にと思い選んだのは快速[湘南ライナー3号]です。東京近郊では朝・夕に数多くのホームライナー等が走っており、その大半は特急列車の間合い運用ですが、この[湘南ライナー3号]は通勤混雑の緩和を目指したオール2階建車両の215系10連が使用されます。
211系、E217、E231系のグリーン車も2階建て車両となっていますが、この215系は編成全体が2階建てとなっているほか、着席できる座席数を確保するため普通車はボックスシートとなっています。ただし座席自体は完全な一人がけの座席となっており、JRの列車でも非常に個性的なシートが並んでいます。このシートの配置により1両で120名の乗員が着席可能となっています。今回は、このシートの座り心地を確認するためにライナー券を購入して乗車します。
211系、E217、E231系のグリーン車も2階建て車両となっていますが、この215系は編成全体が2階建てとなっているほか、着席できる座席数を確保するため普通車はボックスシートとなっています。ただし座席自体は完全な一人がけの座席となっており、JRの列車でも非常に個性的なシートが並んでいます。このシートの配置により1両で120名の乗員が着席可能となっています。今回は、このシートの座り心地を確認するためにライナー券を購入して乗車します。
東京駅のホームで購入したライナー券には「6~10号車にご乗車ください。」と印刷されていましたので専用乗車口から乗車し、6号車の2階席に席を確保しました。金曜日の夜なので仕事帰りの人で満席になると思いきや、予想に反し空席が多いまま発車しました(ちなみに私のボックスには小田原まで誰も乗車してきませんでした。)。期待を持って乗車した215系ですが、この車両の2階席は頭上部分の絞り込みが強いため、窓側の席に座るとかなり圧迫感があります。また、215系についてはホームライナーや快速の運用に就いているため感覚的に「速い!」というイメージを持っていたのですが、実際に乗車をしてみると特別に速いわけではありませんし、211系のグリーン車のように静かではないことがわかりました。期待していたシートも見た目はレカロのシートのようでかっこいいのですが、背もたれが垂直に近くクッションも堅いため、ほとんど115系の普通列車に乗っているような気分で、小田原まで乗車していました。
②小田原(2045)→東京(2159) 3772M 快速[アクティー]
211系10連(乗車号車:4号車、サロ212-128)
小田原からの帰りは111・113系に替わり、東海道線の主役になった211系を使用した快速[アクティー]に乗車します。
小田原からの帰りはグリーン券を事前に購入していましたので2階席にゆったりと座って東京駅まで戻ることにしました。E231系のグリーン車ですと、前席の下に足をゆったりと投げ出すことができるのですが、211系ではそれができません。ですが、この時間の上り列車のグリーン車ということもあり、誰も乗車するお客さんがいませんでしたので、前席のシートを回転させ4人分のシートを優雅に使用させていただきゆったりとした気分で東京駅に戻りました(東京まで4号車の2階席は私1人の貸し切り状態でした。)。
③新宿(2309)→新潟(451) M 快速[ムーンライトえちご] 485系6連(K1編成)(←新潟 クロハ481-1028+モハ484-1057+モハ485-1057+モハ484-1088+モハ485-1088+クハ481-346 新宿→)
高崎線の列車の大半は上野発車ですが、[ムーンライトえちご]については新宿が始発駅ですので中央線で新宿へ移動します。
[ムーンライトえちご]の指定席券については1週間以上前に申し込んだのですが、さすが青春18キップ期間中の金曜日ということもあり、禁煙車が満席の状態でしたので仕方なく喫煙車の5号車の指定席を確保しました。普段ならば窓側の席を指定するのですが、長時間乗車する列車なのでトイレ等に気軽に移動できるよう通路側の席を確保しました。
[ムーンライトえちご]は現在の列車としては珍しく、発車よりだいぶ早い時間の10時45分に入線してきて、往年の夜行列車としての雰囲気を醸し出しています。青春18キップの期間中ということもあり、鉄道ファンに混じり多くのお客さんが「ムーンライト編成」の姿を写真に収めていることからもこの列車の人気の高さが伺えます。
発車の時刻になりましたが、山手線が遅れている関係で約15分遅れでの発車となりました。車内は満席ではないものの、空席が数席残っている程度の混み具合です。人が多いせいでしょうか車内がとても暑く、ワイシャツ1枚でも汗をかくような状況です。また、満席に近い状況なのですが、どうやら他の人の会話を聞くと指定席券を持たないまま乗車しているお客さんが結構いるようです。それが証拠に大宮駅では大勢の人が下車しました。酔っぱらって大きな声で話をしている人たちがようやく降りたのでこれで静かになると思ったのですが、降りた以上のお客さんがデッキ部分に乗り込んできて、車内はさながら満員電車のようです。車掌さんも指定席券を持たないお客さんに車内補充兼を切るのにてんてこ舞いの様子でした。
デッキ部分のお客さんも大半が次の高崎駅で降り、車内も減光されてようやく「お休みタイム」となりましたが、その後も車内で指定席券を購入した家族連れが「指定席券を買ったから、座る場所を指定しろ。」と車掌さんに詰め寄る場面等もあり、たまたま私の隣の席が空いていたので、いつ誰が来るのかが気がかりで、ほとんど一睡もできないまま新潟駅に到着してしまいました。
④新潟(501)→吉田(555) 120M 115系2連(弥彦線色)
(←吉田 クモハ115-503+クモハ114-504 新潟→)
新潟からどのように帰ろうか計画の時点で相当悩んだのですが、こんな時でないと乗車できない「越後線回り」で帰ることにしました。
新潟駅のホームで待っていた車両は、滅多にお目にすることができない弥彦線色の115系2連です。ムーンライトえちごの乗客の大半は「村上行き」の快速列車に乗車するので、吉田行きの普通列車はガラガラだと考えていたのですが、どうやらこの列車は新潟市内で遊んでいた人たちが家に戻る一番列車の性格を持ち合わせているようで、車内は大勢の若い子達で一杯となりました。その混雑も列車が小針、新潟大学前、内野と進むうちに大半が降りてしまい、終着の吉田駅に到着する頃には、すっかり普通のローカル列車になっていました。
新潟駅のホームで待っていた車両は、滅多にお目にすることができない弥彦線色の115系2連です。ムーンライトえちごの乗客の大半は「村上行き」の快速列車に乗車するので、吉田行きの普通列車はガラガラだと考えていたのですが、どうやらこの列車は新潟市内で遊んでいた人たちが家に戻る一番列車の性格を持ち合わせているようで、車内は大勢の若い子達で一杯となりました。その混雑も列車が小針、新潟大学前、内野と進むうちに大半が降りてしまい、終着の吉田駅に到着する頃には、すっかり普通のローカル列車になっていました。
⑤吉田(556)→柏崎(708) 122M 115系2連(旧新潟色:白×緑)
(←直江津 クモハ115-1559+クモハ114-1518 柏崎→)
当初の予定では、吉田駅から出ている盲腸線の弥彦線に乗車し、弥彦までの間を往復する予定でしたが、[ムーンライトえちご]で一睡もできなかったので、速く家に戻って休みたかったので、直接、柏崎に向かうことにしました。
越後線については初めて乗車する区間でしたので、車窓を楽しみにしていたのですが、この時期のこの時間ですので、外の景色はほとんど見ることができず、外が明るくなってきた頃には柏崎駅に到着してしまいました。
⑥柏崎(726)→直江津(808) 1324M 115系3連 (旧新潟色:白×緑)
(←直江津 クハ115-2038+モハ114-1161+クモハ115-1514 柏崎→)
柏崎からは信越本線に戻り直江津を目指します。柏崎から直江津にかけては土砂降りの雨が降っていますが抑止がかかっている様子はないようです(この区間は風が強く吹く区間なので、羽越線の事故以降、抑止がよくかかります。)。自宅へメールをしたところ「長野は晴れている。」とのことでしたのでひとまず安心して乗車して直江津に向かいます。
⑦直江津(810)→長野(950) 344M 115系6連 (長野色)(乗車号車:5号車、モハ114-1011)
直江津からは信越本線に戻り長野を目指します。
長野色の115系を見ると「帰ってきたな~。」と安心するのは私だけでしょうか。新井駅では臨時列車の浪漫とすれ違いましたが、浪漫の姿を見ることができるのもあと僅かになってきたようです。なんとか廃車前に一度乗車したいと考えているのですが、1月20日~21日に運転が予定されている快速[碓氷浪漫号]の指定席も確保できませんでしたので、なかなか難しい状況です。
長野色の115系を見ると「帰ってきたな~。」と安心するのは私だけでしょうか。新井駅では臨時列車の浪漫とすれ違いましたが、浪漫の姿を見ることができるのもあと僅かになってきたようです。なんとか廃車前に一度乗車したいと考えているのですが、1月20日~21日に運転が予定されている快速[碓氷浪漫号]の指定席も確保できませんでしたので、なかなか難しい状況です。
昨夜、一睡もしていないので眠いのですが、眠れないまま無事に長野駅に到着しました。
約30年ぶりの夜行列車ということで乗車を楽しみにしていたのですが、あまりにも車内が狭くて、暑くて、うるさくて、結果的に一睡もできず本当にさんざんな思いでした。
指定券を持たないまま乗車してくる乗客のマナーも問題ですが、乗車してもらうJR側にも切符の販売方法や車内改札の強化等をしっかり行っていただければ、もう少し快適な旅になるのではないかと思います。
また、ムーンライトが夜行バスから乗客を奪還するためにも、今日のように混雑する日には、車両を増結するなり臨時列車を増発して欲しいな~と思います。個人的には週末だけでもいいので583系を1~2両連結して「ごろんとし~と」として利用させてもらえれば、もう一度ムーンライトえちごをしてもいいかな?と思っています。
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