急遽、大阪方面に行く用事ができたため、名古屋まで特急しなの、名古屋から新幹線という一般的な乗り継ぎではなく、思い切って「青春18キップ」を使って大阪まで普通列車で行ってみようと思い、さっそく休暇を取り実行することとしました。
 ところが、いざ大阪まで行こうと時刻表を見たところ、JR東日本、JR東海、JR西日本の3社を乗り継いで行かなくてはならず、これが思いのほか、乗り継ぎに苦労することとなってしまいました。


①長野(613)→松本(704) 1002M 特急[WVしなの2号]
(←名古屋  クハ383-13+クハ383-1+クモハ383-10+サハ383-110+モハ383-10+クロ383-101 長野→)
  長野を一番早く発車する普通列車に乗車しても、松本を7時43分に発車する中津川行の普通列車に間に合わず、松本を10時発車する中津川行きの普通列車にすると、乗り継ぎがうまくいったとしても大阪のホテルへの到着が午後6時以降になってしまい、いきなり「どうしよう?」と悩んでしまいましたが、朝の空いている時間帯・涼しい時間帯に距離を稼ぎたいこともあり、結局、長野~松本間については乗車券と信州特急回数券を購入して、特急[しなの]でワープすることに決めました。

 長野駅までは車で送ってもらい5時40分頃に長野駅に到着しましたが、平日ということもあり土曜・日曜日の長野駅とは異なり、お客さんもまばらで、特急[しなの]にも余裕を持って乗車することができました。

 383系を使用した特急[しなの]については、過去に何回も乗車していますので、特別の感想等はありませんが、この車両は普通車でも各シートごとにフットレストが付いており、長時間乗車するお客さまのことをよく考えているな~と思う反面、今時、喫煙車両を設けているのは時代の流れに逆らっているな~と(個人的には)も思いました(当然禁煙車だと思って乗車した1号車は喫煙車でした。)。
 特急[しなの]は、松本までの約62.7Kmを軽やかに快走し、定刻に松本駅に到着しました。





②松本(743)→中津川(1000)  1824M  (←中津川  クハ312-3018+クモハ313-3018 松本→)
  松本駅では30分程度の待ち合わせの後、JR東海の車両となる313系に初めて乗車します。
 中央西線の松本口に使用されているのは313系は3000番台の車両で、ホワイト系の車体に淡いグリーンのシートが配置され、見た目は非常におしゃれな感じがします。ただ、クロスシートに座ってみるとシートの背もたれ部分がかなり立ち気味の作りで、普通に座るとすばらしく姿勢が良くなります。

 松本を発車した直後、大糸線の異常発砲により5分間ほど停車するというハプニングには見舞われたものの列車は淡々と進行します。塩尻からはワンマン運転にとなり、薮原を過ぎたあたりから乗降客が徐々に増加し、常態的に立っているお客が多くなってきました。
 中央西線に使用している車両が115系3両編成から313系2両編成に替わった当時、「駅のホームにお客さまの積み残しが発生した。」とか「大幅なサービス低下」という内容の記事が地方紙に掲載された記憶がありますが、確かに、高校等が夏休みにもかかわらず、平日の昼間でここまで混雑するとなると、3両編成から2両編成になったことは、大きなサービスダウンではないかと思いました。3両編成にするとワンマン運転が不可能となると思いますので、3両編成にするということは難しいかもしれませんが、そうであれば列車本数を増やすとか、何らかの手だてを打たないと…と感じました。
 列車は混雑したままの状態で中津川駅の1番線に到着しました。





③中津川(1017)→名古屋(1123) 1704M セントラルライナー4号  313系6連   (←名古屋  クハ312-8005+モハ313-8505+クモハ313-8505+クハ312-8002+モハ313-8502+クモハ313-8502 中津川→)
 中津川からはJR東海自慢のセントラルライナーに乗車します。
 乗車するには「ライナー券」が必要なのですが、ホームを見ても券売機らしきものが見当たりません。駅の改札口付近まで行くと「ライナー券」は一般の乗車券と同じ場所で販売されていました。中津川から乗車するお客さまはそれでいいのでしょうが、中津川駅で乗り継ぎをする人にとってはとてもわかりにくい場所に設置されており、また、そのような案内もなく不親切きわまりないと少々怒りさえ感じました。

 また、セントラルライナー4号は2番線から発車するのですが、2番線には211系の車両が停車しており、いつ入線するのかと思っていたところ、その2番線に停車している列車(211系4連)の名古屋方にセントラルライナーが止まっており、乗車する人は階段を下りたのち、延々とホームを歩かされてセントラルライナーに乗車するようになっていました。ライナー券の販売場所といい、列車の停止位置といい、もう少しお客さまの立場に立ったサービスを期待したものです。

 さて、セントラルライナーに使用されている車両は313系の8000番台ですが、先ほどまで乗車していた3000番台のおしゃれな外観と違い、ステンレスの銀色ボディにオレンジのストライブが入った超ド派手な外観が特徴です。
 一方車内はというと、茶系の転換クロスシートを配置し、シートと出入口との間にはスモークの仕切版を配置するなど、とても落ち着いた感じとなっており、外観とは大きなギャップがあります。

 セントラルライナーは多治見駅までは各駅に停車しますが、多治見駅から先は快速となり、その自慢の俊足ぶりを発揮していきます。
  当初の予定としては、名古屋で久しぶりにきしめんを食べ、それから新快速に乗り継ぎ、大垣へ向かうつもりでしたが、時刻表を見たところ多治見駅から美濃太田を経由して岐阜駅まで直通する列車があり、これに乗車すればなかなか乗車のチャンスのない「太多線」に乗車することができることがわかりましたので、名古屋駅でホームのきしめんを食べた後(久しぶりにおいしかった~。)多治見駅まで戻ることにしました。




④名古屋(1144)→多治見(1219)  2611M 快速 211系4連
(←多治見  クモハ211-1601+モハ210-5049+サハ211-5004+クハ210-5301 名古屋→)
 多治見駅まで戻る列車は211系の4連です。211系そのものはJR東日本でも使用されていますので目新しくはないのですが、JR東日本の211系にはセミクロスシートの車両も連結されていますが、私が見た限り名古屋口で使用されている211系は、乗車する列車を含め全てロングシート車のように見えました。名古屋口の通勤ラッシュに対応するための車両なので仕方がないのでしょうが、ロングシート車への乗車は加減速で大きく体を揺さぶられることになるため、長時間列車に乗ってきた身にはやはり応えます。
 名古屋できしめんを食べてお腹も満腹になったことから、車内でうとうとしているうちに多治見駅に到着しました。





⑤多治見(1300)→岐阜(1409)  627C(732C) キハ11系2連(←岐阜  キハ11-120+キハ11-123  多治見→)
  もともと予定にはなかったのですが、多治見駅に停車しているディーゼルカーを見たら、どうしても乗りたくなったので、大阪への到着時間が遅くなるのを承知で多治見駅から美濃太田駅を経由して岐阜駅までの非電化区間に乗車することにしました。

 エンジンを換装したキハ40系への乗車を期待してホームで待っていたのですが、入線してきた列車はキハ11系DC(このディーゼルカーは無人でも走るということで、日本一有名なディーゼルカーですね。)の2連でした。キハ11系はJR直後に導入された小型のディーゼルカーでJR東海管内からキハ58・28系を駆逐したディーゼルカーですから、個人的にはキ・ラ・イな車両ですから何も期待していなかったのですが、車内は明るい作りとなっており、シートは赤系のモケットを用いて座り心地も良くすっかり気に入ってしまいました。また、なによりも驚いたのが軽い車体に強力なカミンズ製のエンジンを積んでいることから、思いのほか加速が良くて気がつくと結構なスピードで走っていて、この性能ならばキハ58系が引退に追い込まれた理由も納得してしまいます。

 美濃太田駅に到着する直前の右手には美濃太田車両区があり、灰色のシートで覆われた車両が何両も保管されています。この中には私が大好きなキハ80系のディーゼルカーもあります。ぜひ、いつの日か復活運転をして欲しいと願っています。
 その後列車は、DD51が牽引する貨物列車の有名撮影地である坂祝のトンネルを通過し岐阜を目指します。三菱自動車の工場が立ち並ぶ鵜沼あたりから雲行きがあやしくなり、岐阜駅に到着したときには雷鳴とともに大雨が降ってきました。





⑥岐阜(1423)→大垣(1434)  2317F 快速 313系4連
(←大垣  クハ312-17+モハ313-11+サハ313-11+クモハ313-11 岐阜→)
 岐阜駅というのは名鉄と乗換可能な地上駅だと思っていたのですが(前回岐阜駅に下りたのは実に27年前ですが…)列車から降り立った岐阜駅は立派な橋上駅となっており、想像していた駅とは大違いで少々びっくりしました。
 雷と雨は先ほど以上にひどくなってきていましたが、岐阜駅全体がドームのような屋根に覆われているような作りのため、ほとんど雨に濡れることもなく到着する列車を待つことができました。

 あまりにも激しい雨と雷のため「この状態が続くようならば、前回の北陸旅行の二の舞かな?」と思ったのですが、大垣行きの快速は遅れることもなく定時に岐阜駅に到着しました。

 ここから乗車する列車は、本日3回目の乗車となる313系ですが、この電車がいわゆる基本番台の車両で、白地にオレンジのストライプが入る東海カラーのボディに青系の転換クロスシートが配置され、1つのシートに1つの窓割りとなっており、なんとなく同じ313系なのにローカル線に使用されている3000番台よりも着席できる人数が多いように見えました。中央西線の松本口にもこの列車を使用すれば、多少なりとも混雑の解消になるのではないのかな~と思いながら、途中から空いた席に座り大垣を目指しました。

 岐阜駅で西の空を見たときには真っ暗でしたので、先に進めば進むほど雨がひどくなるのではないかと思っていたのですが、岐阜駅を発車した313系はその俊足ぶりを遺憾なく発揮し、雨と雷の地域をひとっ飛びで抜け出し、大垣駅に到着する頃には、再び、夏の青空が戻ってきました。




⑦大垣(1506)→米原(1542) 233F 117系4連
(←米原  クハ116-25+モハ116-50+モハ117-50+クハ117-109 大垣→)
  本来、大垣からは14時40分発の普通列車に乗車可能なのですが、あまりにも接続時間が短すぎて、自販機で飲み物を購入することもトイレ休憩もとれないことから、思い切って1本後発の普通列車に乗ることにしました。
 単純に乗継ぎのことだけを考えた場合には、乗り継ぎに要する時間は短い方がいいのでしょうが、あまりにも短すぎるのも考えもので、到着した駅や駅の周りをブラブラしたり買い物をする時間程度はあってもいいのではないかと私は思っています。

 さて、先発の列車が313系の4連でしたので、同じ列車が入線してくると思ったのですが、なんと大垣駅に現れた車両は、その昔、関西地区で新快速として活躍した「古豪」とも言える117系4連でした。

 この列車については「新快速」として使用されている頃から乗車したいと思ってはいたのですが、なかなかチャンスに恵まれず1度も乗車したことがなく「なんとか廃車前には…。」と思って乗いたので、その登場にはとても感激しました。

 列車は立っているお客さまがいる状態で大垣を定時に出発しました。この列車も、この前に大垣駅を発車した列車もそうでしたし、ここまで乗ってきた豊橋方面からの新快速もそうでしたが、平日昼間の列車が満員となって走っているわけですから、JR東海は、もう少し列車の編成を増やすとか、列車本数を増やすとかを考えて欲しいと思います。117系には新快速のような速さを期待していたのですが、ダイヤに余裕があるためなのか思っていた以上にゆったりとした走りで、JR東海と西日本の分岐点となる米原駅に到着しました。





⑧米原(1551)→新大阪(1708) 新快速 223系12連(クハ223-3015に乗車)
 米原からは本日の最終ランナーとなる、JR西日本自慢の「新快速」に乗車して新大阪を目指します。乗車する列車はJR西日本を代表する223系で、米原駅には4両で到着し、米原から8両増結して12両編成となりますが、ほとんど満席の状態で米原駅を出発しました。
 車内はプラウン系の転換クロスシートが並んでおり、シートの座り心地も良いのですが、なんとなくシート全体も、枕カバーも薄汚れた感じで、正直、長時間の乗車はしたいとは思えませんでした。
 ただ、新快速の名前どおりその俊足ぶりは下手な特急を凌駕するものであり、特急料金も不要なこのような列車にいつでも乗車できる関西圏の人たちが少々うらやましくも思えました。
  新快速は通過駅でもほとんど減速せず走り続けます。京都を過ぎたあたりでは、並行して走る普通列車とのデッドヒートを演じながら本当に「アッ!」という間に新大阪に到着し、無事に今回の旅行は終了しました。

 今回の旅行については、JR3社を乗り継いだわけですが、会社が異なるとダイヤの接続が上手く行われていないばかりか、同一管内でも支社エリア内しか列車を走らせていないケースや他支社エリアとのダイヤ調整も行っていないケースもあり、思っていた以上に乗り継ぎ回数が多く、また乗り継ぎ時間も短いため、私のように「列車の旅を楽しむ派」に取ってみると、逆に乗り継ぎに苦労する結果となってしまいました。

 大阪まで普通列車で行こうと思いついた時は「ちょっと無謀かな?」と思ったのですが、いざ、実施してみると表定速度の高い快速列車が多かったこともあり思いのほか快適な旅ができました。この分なら東京~名古屋間も問題なく快適な旅ができそうなので、これは冬の青春18キップの時の楽しみとしてチャレンジしたいと思います。


【乗車日:平成18年 8月22日(火)】鉄道コム